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【好きなキャラ短編集】MAD HEAD【R18】

第4章 三途春千夜くんに愛されたい


 


ある日の放課後。

家路を歩いていると、見てはいけないものを見た。





「何、逃げてんだよっ!」

「うわわぁぁっ、許してっ___」



“パシュッ”





裏路地から飛び出してきた男が、突然倒れ込んだ。

その頭部からは血が流れ出ており、辺りは血溜りを作っていた。


地面に横たわる男性と目が合う。


虚ろな目。

額には撃ち抜かれた痕がある。



この人…

…生きていない…。



何?

犯罪現場?



急に身体がガタガタと震え出す。

足がすくんで、へたり込んだ。



人が死んだ。

殺された。


逃げなきゃ。

人がいるところに行かなきゃ。



力が入らない足で、ズルズルと後ずさる。



ここから一刻も早く立ち去らなきゃ。



本能のままに逃げようとすると、ドンッと何かにぶつかってしまう。

後ろを振り向くと、靴が見えた。


冷や汗が流れる。

恐る恐る見上げると、口元に傷のある男がニヤついていた。


男は口先に指を当ててシーッと言う。





「スクラップ。されたくねえだろ?」





私は恐怖から声が出ず、コクコクと頷いた。


 
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