第1章 白布賢二郎くんに愛されたい
「出来た…」
仕事が終わった後。
開発中だった薬が漸く仕上がった。
俺の彼女の名前は凄く奥手で、セックスの時もして欲しいことを口に出さない。
乱れた姿を見てみたい。
そんな不純な動機で、仕事が終わった後に毎日コツコツと研究をしていた。
そしていよいよ“男の願望”が完成したんだ。
急いで彼女にLINEを送る。
『今日の夜、予定ある?』
『ないよ』
『家に行ってもいい?』
『いいよ』
よっしゃ!とガッツポーズを決める。
薬を持って彼女の家へ急いだ。
「おじゃましまーす」
「おかえりー。賢ちゃん最近帰り遅いね。仕事大変なの?」
「まあ大変っちゃ、大変」
ちょっと目が泳ぐ。
「それより名前!お前デスクワークだろ?肩こりとかないわけ?」
「うーん…そう言われると凝ってるかも」
「マッサージしてやるよ」
我ながら良い提案だと思う。
俺の企みを知らない名前は、無防備に身体を預けてくる。
媚薬入りローションを手に塗り込むと、彼女の肩に触れた。