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同期の仲

第4章 初対面





──朽木ルキア──


朽木家に養子として迎えられ、護廷十三隊に入隊して少し。


「朽木」の名に周囲から敬遠されていたが、副隊長の海燕殿と出会い、その凡庸さに引き込まれた頃。


「朽木さん、こっちついてきて!」


虎徹殿と小椿殿に連れられ(引っ張られ)て来た場所は普段、浮竹隊長に代わって海燕殿が居られる執務室。海燕殿に呼ばれたのだろうか?思い当たる節はない。


「失礼ーしますー!」


お二人はいつものように勢いよく扉を開けた。中に居るであろう人物の許可を待つことなく。いつものように海燕殿の一喝が飛んでくるかと思っていたが飛んでこない。そもそも居ない。


代わりに居たのは、ソファに座りお茶を啜っている人物。死覇装を着ており、隣に刀が立て掛けてあるから死神なのは間違えない。だが見たことない人だ。見た目は都殿とさほど変わらない。


「氷室さん、お帰りなさい!」「今回もお疲れ様です!」


お二人は慣れ親しんだように話しかけていて、私は完全に置いてかれてる。


一通り話したのか、虎徹殿は私を押し出すようにその人の前に立たせる。


「まだ会ったことないですよね?新入隊員の朽木さんです!」


こちらをじっと見てくるその目に一瞬、畏れを抱く。頭の上から手先足先まで見透かされているようだ。それでも挨拶せねばとなんとか声を出す。


「く、朽木ルキアと申します。よろしくお願いします」


なにも返ってこない。あぁ、この人も「朽木」の名に私を敬遠するのだろうか。


「氷室水月。よろしく、ルキア」


返ってきたのは海燕殿と似たような凡庸な挨拶だった。そして名前も。


「朽木だと、白哉とややこしくなるから、名前で呼ぶ」


そう言ってまたお茶を啜る。氷室水月殿。兄様を呼び捨て。いったい何者なのだろうか?そして氷室殿の隣にどこから現れたのか白い物体がいる。仔犬?先程の畏れより疑問が頭の中を飛び交う。


「あっ!白狼だ!」


仔犬?に触れる虎徹殿。気持ち良さそうだ。


「氷室さん、朽木さんも触っていいですか?」


お茶請けのどら焼きを頬張りながら頷く氷室殿。恐る恐る触った。すごい、もふもふしている。あまりの気持ち良さに頬が緩むのが分かる。


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