第30章 みんな、誰かのために……偉いな
「考えるだけの側って無責任に、ドテカイ事を言いがちじゃん? それを形にしてくれたさ。依頼した会社の人達に感謝しなきゃだよね。会社の上司に『独りよがりなモノばっか考えるんじゃない!』って怒られてばっかで。とか言いつつ、商品化を決定してはくれたけど。 俺自身が、疑心暗鬼になってたから……」
「 全部さ。実用化出来るモノ考えたじゃん。朔弥。 上司は、時に理不尽なこと いうもんなんだよ」
「拓眞……サンキュ」
「愛朱実も、絵本の絵や。小説の挿し絵を描いて。色を付けて。物語に色を吹き込んで。素敵な仕事してるわよね。拓眞さんは、本が大好きな子供たちのために。 大人に。癒しの空間の場所や物語を提供したり。 みんなえらいな……子供たちも、耳のこと、目のこと、足のこと、病を言い訳にしないで、頑張っているし……なのに私は……」
寂しげに。苦しげに呟いたマミ。
「 マメちゃん、自己評価低すぎだよ。俺、マメちゃんが、誰よりも『頑張り屋さん』だって思っているよ?」
(マメちゃんこそ頑張ってるのにさ。 何言ってんだろうね)
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*イヤモニ型声色変換機
アクリル板の文字の色
あったら良いな という願望です
**フィクションとして
それらの『ある』世界
と 思ってお読み下さると ありがたいです。