万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
無一郎サイド
二人で帰宅中に突然絢蘭が頭をおさえ苦しみだした。
さっきまで笑顔だったのに何が起きたの?
混乱しつつも絢蘭声をかけると、息を乱しながら衝撃な事を言い出した。
『大丈夫…。むい!よく聞いて。ゆうが危ない!ゆうが化物に襲われる。』
無「!!」
兄さんが危ない!?
兄さんが化物に襲われる?
だって村で化物が出ることは何回かあっても、僕達の家周辺は教われたことがないのに…。
『信じられないと思うけど、すぐに起きるの。いつもなら夢で見るのに、何故か今未来が流れてきた。それに頭痛も起きてるから思いたくないけど間違えない。』
無「えっ!?だったら僕の事はいいから、絢蘭が兄さんのところに…」
だったら僕より断然速い絢蘭が、助けに行った方が確実だ。
だけど絢蘭は焦るように僕の言葉を遮った。
『そうしたいけど、私達の近くにももう一体いるの!しかもこっちの方が強い。だからここは私が何とかするから、むいは急いで家に行ってゆうと逃げて!私もすぐ追いかけるから!』
無「もう一体化物!!」
もう一体って…。
しかもこっちの近くにいる方が強い。
勿論僕には何の気配もしない。
けど凄い先祖の生まれ変わりの絢蘭が言うんだから間違えないだろう。
事の大きさに心臓が激しく脈打つ。
『そう!私がゆうのところに行けばゆうは確実に助けられるけどむいは…。だからお願い!もう誰も失いたくないの!』
でも絢蘭は?
絢蘭が時々修行といって何かをしているのは知っている。
けど強い化物相手に彼女を一人にしていいのか?
かといって僕には今何も出来ない。
もし剣士だったら僕が二人を助けられるのに…。
『むい!お願い!!』
絢蘭の心からの叫びにはっとする。
無「わ、分かった!兄さんは僕が必ず助ける!だから絢蘭も無事に帰って来て!」
僕がここにいても絢蘭の邪魔になるだけ。
なら兄さんは僕が必ず守る。
絢蘭の無事を祈りながら、兄さんの下へ全速力で向かう。
待ってて兄さん!!