万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
絢蘭サイド
ゆうに言ったことが事実で涙が出てきたのか、ゆうに言われたことが理由なのか分からない。
ただただ今は誰とも顔を合わせたくない。
むいがすぐ追い駆けてくれたのは分かったってたけど、全速力力で走った。
自分でも驚いた。
今まで全力はだした事はないけど、お兄ちゃん達より遥かに速く走れた。
それが今は、その時の倍以上の速さで走っているのに全く息切れをしない。
これがあまねさんが言ってた、全集中常中の力何だろうな。
そんな事を頭の済みに追いやってお気に入りの場所に向かった。
そこは、私が初めてお兄ちゃん達とお花見をした場所で、お母さん達が死んじゃうまで毎年三人で来ていた。
特に大好きな桃の木の下に座り込み、さっきのことを思い返す。
『ゆうが怒鳴っているとこ初めて見たな。それに凄く傷付いていたし。私のせいだって言ってた。はぁー。そうだよね。私が万華鏡の姫の生まれ変わりならお母さん達を助けられたはずだもん。やっぱり私なんか…。』
誰もいないので、桃の木に向かって話す。
勿論返事は帰ってこない。
それが何故か悲しくて、色んな感情が込み上げ涙がまた溢れてくる。
しばらくうつむいて自分を責めながら泣いていたら、聞きたかったけど聞きたくない声が聞こえた。
無「探したよ?けんらん」
なんでわかったの?
なんで汗だくになりながら追い駆けてきたの?
今は誰とも会いたくなったのに!
『今は一人にして!!』
無「それは無理難題お願いだな。だって、また独りで泣き続けて自分を責めちゃうでしょ?」
『…。』
思わず顔あげて叫んだのに、むいは少し困った笑顔でまさに今自分がしてた事を言い当てられ黙り込んでしまう。