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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第6章 6章 砕けた硝子の意味


有一郎サイド

もう完全に日が沈んだようだ。



やってしまった。

絢蘭に対して一番言ってはいけない酷いことを言ってしまった。

いくら苛ついていたとしても、絶対言ってはいけなかった。

そりゃ絢蘭は俺の顔なんか見たくなくて出ていくよな。


有「はぁ。」


無一郎が俺を見て何か言いたそうだったけど、すぐ絢蘭を追い掛けていったから、今俺は一人。

そして反省中。

どうしてこう上手くいかないんだろう?

勿論絢蘭のことは血の繋がりなんか関係なく大切な妹で家族だと心から思っている。

それに妹としてじゃなく、絢蘭が好きだ。

なのに俺は好きな相手を傷付け泣かしてしまった。

全部俺のせいだ。

父さん達の変わりに頑張ろうとして空回り、日に日に何故できないという焦りが苛立ちに変わっていった。

何気ない会話をしてくれる無一郎にも強く当たってしまう。

ただの八つ当たりだ。

どこまで俺はガキなんだよ!

俺自身が俺の気持ちを調節できないから、無一郎に嫉妬もして、そんな自分に苛立ちの繰り返し。

完全に悪循環にはまっている。

さっきも、ほんとは剣士になりたいっていう二人にあんな風に言うつもりは一切なかったんだ。

俺は無一郎が思うような兄じゃない。

二人のためにと言っときながら本当は俺のわがままだ。

無一郎は実は、父さんの血を多く受け継いでいるんだと思う。

普段は大人しいが、ここだという時に男を見せる。

絢蘭に対しても。

だから、あの女の話を聞いて自分が多くの人を助けるになりたいと思ったはずだ。

不機嫌な俺にキラキラしながら話すのだから。

ただ俺は、命を懸ける危険なことをして欲しくない。

もう家族を失いたくない。

結局は一人になりたくないという俺の我が儘だ。

なのに口調が強くなってしまった。


有「あいつら遅いな」


ふと一人が寂しく時間を確認すると結構過ぎていた。

最近化物が出るらしいので心配だ。


有「帰ってきたらちゃんと謝ろう。」

謝罪の意味を込めて絢蘭の好物の甘味を作ろう。



ガサガサ


あいつらが帰ってきたのか?

玄関に行きとを開けようとしたら…


有「!!ッ」


思わず息が止まる。

目の前にいたのは…











化物だった。
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