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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第6章 6章 砕けた硝子の意味



思わずびくついてしまった僕を気にせず兄さんは、何かが爆発したように怒鳴り続ける。


有「米も一人で炊けないような奴が剣士になる?人を助ける?馬鹿も休み休み言えよ!!本当にお前は父さんと母さんそっくりだな!!」

無「…」

有「楽観的すぎるんだよ。どういう頭してるんだ。具合の悪いの言わないで働いて体を壊した母さんも、嵐の中薬草なんかを取りに行った父さんも…。」

有「あんなに止めたのに…!!母さんにも何度も休んでって言ったのに!!」

『ゆう…。』


絢蘭には特に痛いほど分かるんだろうな。

兄さんと必死に母さんを休むように言ってた光景を何度も見た。


有「人を助けることなんて選ばれた人間しかできないんだ。先祖が剣士だからって、子供達の俺たちに何が出来る?」

『…』


兄さんの言葉に心配になって、絢蘭をみたら涙を浮かべている。

力のない僕達とは違い、絢蘭力があっても助けることができなかったとずっと後悔しづつけてる。

兄さんは興奮状態で絢蘭の表情に気づいてない。

こんな時も何も言えない自分が嫌になる。


有「教えてやろうか?できること。俺たちにできること。犬死にと無駄死にだよ。父さんと母さんの子供だからな!」

無「…」


兄さんの言うことは正しかも知れないけどひどいよ。


有「結局はあの女に利用されるだけだ!!何か企んでるに決まっている。この話はこれで終わりだ。いいな!!さっさと晩飯の支度をしろ!!」

無「…」

『ゆう!いくらなんでも言いすぎだよ!お母さん達のこともそんな風に言わないで!』


僕が何も言えずにいたら、絢蘭が僕の気持ちを代弁してくれた。

けど…


有「お前が何が分かる?力があるのに父さん達を助けられなかったじゃないか!何かの生まれ変わり?なら何故父さん達は死んだんだよ!俺達と同じなんだよ。違うな!お前は俺達と血が繋がってない。家族じゃないんだからどうだっていいよな!」

『!!そんなことない。確かに血は…繋がってないけどゆう達のこと…家族だと思ってるもん。だから剣士となってもっと力を上手く使えるようになって…ゆう達を守りたいのに…ゆうの馬鹿!』


絢蘭は泣きながら家を飛び出してしまった。

僕は兄さんをチラッと見て絢蘭を必死に追いかけた。
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