万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
まさかだった。
絢蘭は殺されると事を防がれたどころか、捨て子じゃなかったんだ。
嬉しいけど複雑だな。
絢蘭は本当のお母さんに二度と会えないんだから。
#NAME#の目には涙が溜まっていた。
僕は繋いでない手をで背中を撫でてやることしか今出来ることはない。
『捨てられたんじゃない…』
あ「はい。大丈夫でしょうか?絢蘭様。戸惑いや悲しみが図りきれないと思います。厚かましいですが、どうかお母様である涼子様のことを信じて戴きたく思います。お母様の御遺体は産屋敷に関わる者が見つけまして、此方で勝手ながら埋葬とご供養させて戴きました。遺品も大切にお預かりさせて戴いています。遺品の中にはお母様の物だと分かるもの以外に赤ん坊に必要な物が沢山包まれて降りました。きっと、お母様は、絢蘭とお二人で静に過ごしたかったかと思われます。」
『は…い。…ありがとうございました…。おかさんを…見つけてくださって…。捨て子じゃ…なか…ったんです…ね。でも…でも…会いたかったよ…おかさん。』
絢蘭は大声で泣き出してしまった。
あまねさんもこちら側に来てくれて上品な手拭いみたいなもので絢蘭の涙を優しく拭きながら、母親のように抱き締めてくれている。
そうだよな。
自分を命がけで助けてくれて本当なら親子で暮らしてたんだよな。
絢蘭の事を思うと胸が痛む無けど、もしかしたらここに絢蘭がいなかったかも知れないと思うと、不謹慎だけど少しだけ複雑だな。
あ「本日はここまでに致しましょう。絢蘭様はお疲れだと思いますし、考えたいことおありでしょうから。当主からの相談に着きましては急ぎませんので、後日再び訪ねさせていただいてもよろしいでしょか?」
無「はい。そうして貰えると助かります。しばらく絢蘭を休ませてやりたいので。今日はありがとうございました。僕達の先祖のことや、絢蘭のこと色々聞けてよかったです。またお待ちしています。」
あ「こちらこそ当然の訪問に加え長時間お話を聴いていただき誠にありがとうございました。どうか絢蘭様に気を病まずにとお伝えください。ではまた後日改めさせていただきます。失礼致します。」
あまねさんを玄関まで送り、見送った。