万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
無一郎サイド
父さん達が死んでしまってから一週間が立つ。
兄さんは相変わらず冷めた態度だ。
さすがになれてきた。
だけど、絢蘭は自分を責め続けているみたいだ。
口には出さないけど、口数も減ったし、大好きな笑顔を見せることもない。
そして毎晩こっそり一人外で、泣いているみたいだ。
そろそろ一人で抱え込むのは限界だろうと思う。
兄さんはあんな状態だし、僕が何とかしてあげなきゃ。
こっそり布団を抜け出した絢蘭を追う。
『私はどうすれば良かったの?』
自問自答する絢蘭の横に座り、声をかける。
無「何が?」
『!?むい!』
僕に見られたくないのか必死に涙をこする絢蘭
気にしなくていいのにな。
無「最近ずっと一人で夜外に出てるね。」
『気づいてたの!?』
無「勿論。可愛い妹の事は何でもお見通しだよ。」
わざとお茶らけてみる。
『もう!!むいはすぐ可愛いって言ってからかうんだから!』
そう言って頬膨らませ拗ねた表情をする。
別に本当の事だからからかっているつもりは、無いんだけどな。
まあいいや。少しでも表情が変わってくれたから。
無「ごめんごめん。そんなつもりはなかったけど。それより一人で溜め込んでない?ずっと思い詰めた表情をしてるから心配だよ。僕で良かったら、話聞くよ。一人で考え込むより、誰かに聞いてもらった方が楽になるよ。」
『むい…。』
無「大丈夫。」
大丈夫だよどんな事を話しても、僕は絶対絢蘭の味方だから。
僕に話して、いつも笑顔を見せて?
僕のお姫様。