万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
有一郎サイド
今日も、無一郎と仕事に出る。
長男としてして、父さんと母さんの代わりとして俺は無一郎と絢蘭を守らないといけない。
例えどう思われようと。
「情けは人のためにならず。誰かのために何かしても、ろくなことにならない。」
俺が父さんと母さんを守るために必死になっても、聞いてくれなかった。
無「違うよ。人のためにすることは巡り巡って、自分のためになるっていう意味だよ。父さんが言ってた。」
あぁ。そういえばそんなこと言ってたっけ。
有「人のために何かしようとして、死んだ人間の言うことなんてあてにならない。」
そうさ。
父さんがいい例だ。
無「何でそんなこと言うの?父さんは母さんのために…。」
有「あんな状態で、薬草なんかで治るはずないだろ。馬鹿の極みだろ。」
お医者様でも薬の入手に時間がかかるって言ってたんだ。
素人が摘んだ薬草で治せるわけないって言ったのに。
無「兄さんひどいよ。」
有「嵐の中を外に出なけりゃ、死んだのは母さん一人で済んだのに。」
父さんが俺達の話を聞いてくれれば、死なずに済んだし、もしかしたら母さんも助かったかもしれないのに。
無「そんな言い方するなよ!!あんまりだよ!!」
有「俺は事実しか言ってない。うるさいから大声出すな。猪が来るぞ。」
苛つかせるな。
お前の言いたいことは分かるけど、現実は甘くないんだ。
だから
有「無一郎の無は"無能"の"無"。こんな会話意味が無い。」
有「無一郎のの無は"無意味"の"無"」
無「…。」
そう。
無一郎だけじゃなくおれ自身も…。