万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
あれから3日たった。
私は毎日お母さんの額に口付けを落とした。
だけど日に日に悪化していくお母さん。
まるで今の天気のように。
今日は嵐だ。
せめて天気だけでもよければ、お母さん少しは元気が出ると思うんだけど。
勿論この嵐も夢で見た。
だから扉が飛ばされないようにする事と雨漏りに注意する事を家族に伝えてあるから家に関しては大丈夫。
問題はもう一つの夢の方。
絶対に止めなきゃいけない。
そう分かってるのに夢を思い出すと手と声が震える。
だけどこの夢を夢のままに出きるのは私だけ。
意を決してお父さんを見る。
案の定お父さんは外へ出るための準備を終えたところだった。
父「よし。お前達、俺は今から山に登って母ちゃんのために薬草取ってくる」
『ダメー!!』
お父さんが言い終わると同時にお父さんの言葉を阻止した。
父「!!どうしたんだ?絢蘭。」
『と、とにかく山には絶対行かないで!お願い!!』
お父さんにしがみつきながら訴える。
父「行くなと言われてもなぁ、母ちゃんこのままにしとくわけには行かないだろ?お医者様の薬をこれ以上待っていたら更に悪化しちまう。」
『そうかもしれないけど。とにかく今日は行っちゃダメ!私お母さんの看病もっと頑張るから!』
泣きながら駄々をこねる幼子状態だ。
でも止められるなら手段を選んでいる場合じゃない。
父「一体どうしたんだ。悪い夢を見たのか?」
泣きじゃくる私と目線を合わせて優しく背中を擦ってくれるお父さん。
『スン…。うん。お父さんが嵐の中薬草を取るために山にはいって、そして足を滑らして、が崖から…。』
怖くなって最後までは言えなかった。