万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第18章 日輪刀と二人の力・・・そして初任務へ
無一郎side
今僕は冷や汗をかいていることを必死に隠している。
神社の中に入ってからさらに強くなってきた。
さっきの鬼の軍団より数は二体と圧倒的に少ないのに、比べ物にならない気配だ。
選別の時の手鬼よりずっと強いことぐらい僕にもわかる。
平然をよそおっているけど、本当に僕に何かできる相手なんだろうか?
絢蘭一人の方が邪魔をしなくていいんじゃないか?
『むい!いよいよだね。私もきんちょうしているけど大丈夫。せんべつからいっぱいたんれんしたし、刀をもらってからは、それぞれ”呼吸の型”を考えて私たちは強くなったよ。私達二人ならぜったい出来るよ!』
なぜ俺は弱気になっていたのだろう。
俺はこの輝く笑顔を一番近くで守り続けたいから、鬼殺隊の剣士になったんだ。
そのために今まで辛い鍛錬を熟してきたんだ。
絢蘭だけじゃない。
柱の皆さんも俺のために時間を割いてくれたと思う。
その時間を無駄にしないためにも、今日俺はここでさらに強くなるんだ。
絢蘭の励ましの言葉に笑顔で頷き、一度深呼吸をした後気合いを入れなおした。
境内を進んでいくと一気に気配と威圧感が強まった。
とっさに刀を抜く。
姿は見えないが、近くにいることは確かだ。
どうやら相手の鬼共は姿を消せるみたいだ。
多分もっと強い鬼だったら気配すら感じないんだろう。
だがいくら姿が消せても無駄だ。
こっちには最強の”瞳”をもった妹がいるんだからな。
『ねぇ?聞こえてる?それで隠れたつもりなの?私には丸見えだから。普通はさぁ、私たちが近づいた瞬間に奇襲をかけるんじゃないの?少しは足りない脳みそ使いなよ。あ、鬼って脳ミソあるんだっけ?まぁどうでもいいや。あんた達これから死ぬしね。まぁある程度強いって聞いて期待してのに残念だから、先制攻撃は譲ってあげるよ。あんた達程度の攻撃なら私達余裕で躱せるし。鬼の血気術も色々見てみたいし。ああでもあんまり遊んでたらねぇねにしんぱいされちゃうから短い時間だけどね。さぁどっかからもかかっておいで。』
…おそらく不死川さんと伊黒さんの影響を強く受けている。
戦闘になるとなぜか口調がかわる絢蘭だけど、今のは俺でもびっくりした。
おそらく近くで見ている胡蝶さんは…。
うんおそらく怒らないだろうが、多分別の人が怒られるような気がする。
