万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第18章 日輪刀と二人の力・・・そして初任務へ
少し考え現場の確認のためにも絢蘭ちゃん達の元に向かいましょう。
近づくと可愛らしい笑顔で手を振って迎えてくれました。
周りの状況を忘れてしまったかのように。
『ねぇね!ちゃんと指にちょっとさしたけど、これでよかったの?まだ立ってるオニもいるし。もっとさした方がいい?それともきっちゃう?』
し「お疲れさまでした絢蘭ちゃん。もう刺さなくて結構ですよ。今回は少量の血でどのくらいの効果があるかの実験ですし、これ以上貴方に怪我をさせたくりません。それにしても効果絶大ですね。たったこれだけの血でここまで効果があるとは。倒れている鬼は死んではいないですが、意識は完全に失っています。辛うじて立っているものも立っているのが精一杯という感じですね。さて私の目で絢蘭ちゃんの効果も確認出来ましたし、本来の任務に戻りましょうか。雑務処理ですが、ここにいる鬼共全て完全に息の根を止めてください。」
いちおう絢蘭ちゃんの指を確認した所確かに針で刺した小さな傷しかありませんでした。
他に特別なことはしていないようです。
確認したいことは全て出来たので、後始末をお願いして次の現場に向かう事にしました。
二人の表情には程よい緊張感のなかに笑顔が見えました。
ようやく本当の意味での初任務に気合いが入っているんでしょう。
といっても僅かな変化なので私ぐらいしか気づかないでしょうが。
しばらく進むと目当ての神社が見えてきました。
お二人の大分後方にいますが、ここからでも鬼の気配が感じられる程そこそこ強い鬼が二体いるようです。
とても初任務で当てられる強さじゃありませんね。
この二人だからなのでしょうが。
それでも心配してしまいます。
そんな感情が伝わったのでしょうか。
二人が神社の鳥居をくぐる前にこちらを向いてくれました。
『ねぇね!大丈夫だよ。ぜったいゆだんしないし、無キズでオニをたおして帰ってくるよ。』
無「胡蝶さん。絢蘭は僕が必ず守ります。約束通り僕も無事に帰ってきます。信じて待っていてください。」
”いってきます”と二人揃って出発する背中を見送りながら思いました。
随分たくましく成長したなと。
そんな2人に少し遅れてから戦況を確認できる位置に宇随さんと移動し始めたのです。