万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第18章 日輪刀と二人の力・・・そして初任務へ
し「…ええそうですね。鬼殺隊にとって隊服は命を守るものでもあります。それなのに袖がなかったり、胸元が大きく開いていたりズボンには大きく切れ目が入っているなど布の面積が少なく、どう見ても命を守る服ではありませんでした。不思議に思って隊服を持ってきてくださった隠にそれはそれは”出来るだけ詳細に詳しく”聞いたのですよ。」
当時のことをかたるしのぶの背後のどす黒い炎はどんどん大きくなっている。
あの行冥ですら涙を流し”南無”と合掌しているぐらいだ。
し「詳しくは長くなりますし、あまり絢蘭ちゃん達には聞かせたくはない下世話な内容もあるので省きますが、要はその方曰く”女性らしさを存分に出した”との事です。あまりに自分勝手な主張で、私の隊服を作られたので”少々”頭にきましてお説教をしましたね。その方は他の女性隊士や甘露…いえ、とにかく被害にあっている方もいると聞いたので合わせてしっかり”お話”をさせていただきました。その時持ってこられた隊服もどきは、ちょうど蝶屋敷にマッチと油がありましたので庭でその場ですぐ燃やしました。ちなみに継子のカナヲにも持たせています。もちろん今日も念のために持ってきていますよ。あの方も懲りないようで今だに趣味に走った隊服を作っている聞きます。せっかくの絢蘭ちゃんの隊服にも何か細工をされていては困ります。あなた一人ですと優しいから断れないかもしれないと思い、念のため皆さんが集まるここに持ってきていただくことにしたんです。」ってあれ?あなたは…」
しのぶはマッチを片手に臨戦態勢で”もしも”に準備をしていた。
その時ふと裁縫係の方を見ると、見覚えのある丸眼鏡が目に入り声を掛けようした。
がそれよりも早く実弥が裁縫担当の正体に気付き、しのぶより早く今回の裁縫担当こと”前田”を捕まえた。
実「…おい前田ァ。久しぶりだなァ。胡蝶の話をやたらと青ざめて聞いてると思ったらお前がこいつらの担当だったとはな。まともな隊服なんだろうな?もし絢蘭の隊服に何かしていたらどうなるか分かってんだろうなァ?まぁ見たほうが早ぇか。おい煉獄!悪ぃがこいつが逃げねぇように見張っててくれ。俺はこいつが持ってきたもの調べるからよォ」
ギロリと前田を睨みながら、杏寿郎を呼び風呂敷を二つ引っ張り取った。
