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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第18章 日輪刀と二人の力・・・そして初任務へ



私は日輪刀を握る様に促した。
本人以外が速く何色に染まるのかをみたいという思いがひしひしと伝わって来たからね。
私自身もそうだ。
絢蘭を初めて見た時に”始まりの呼吸”の使い手が現れたと確信していた。
伝承に書かれていた一切濁りのない透き通る硝子の様な瞳。
そして呪力という力を使える。
さらに教えていないのに見るだけで、様々な呼吸を使いこなせた。

最終選別前にすでに”狗巻凛”の生まれ変わりと思わせる力を見せてくれた。
そんな子日輪刀が何色になるのか。

本人は皆の視線に居心地悪そうだが、両手でしかっりと握った。
その瞬間私は息をするのを忘れてしまったよ。
刀がその持ち主の呼吸に合わせて、染まる瞬間はいつ見ても実に美しいものなんだ。
だが絢蘭の日輪刀は格別にちがった。
皆は最初刃が消えたように見えた様だが、それほどまでに透き通った透明に染まったのだ。
彼女の瞳と全く同じ”色”に。

今までにこんなに心臓の鼓動が響いた事があっただろうか。
まさか透明色に染まるとは。
”無限の呼吸”の使い手であるからか、はたまた”狗巻凛”の血を受け継いでいるからなのか。
その両方なのか。
実際には資料が少なすぎて私にも判断は出来なかった。
だがこの瞬間に居合わせてもらったことに改めて感謝をしたのだ。

一般的な日輪刀より少し長く太く厚い仕上がり。
だがしのぶの日輪刀より軽く、行鳴の日輪刀より丈夫で、蜜離のものまではいかないが、少し柔軟性があるそうだ。
しかし鉄井戸殿が言うにはこの刀の真の凄さはこれからだという。

そして絢蘭が再び刀に力を入れると、きれいな表面に凹凸ができ始めた。
いくつもの面が光を反射しより一層刀が美しく輝いていた。
握る時間で数は変わるようだが、誰でもできない。
特別な力恐らく呪力の事言っているとすぐに分かった。

なるほど確かにこのような刀が作れない理由が何となくわかる気がするよ。
そもそも使い手がいなかったというより、ぼぼ途絶えたのだから。


耀「絢蘭。素敵な日輪刀を手に入れたね。それはとても価値のある刀だから大切にするんだよ。恐らく千二百年ぶりの呼吸”無限の呼吸”の使い手の誕生だ。あと珍しい色だから、任務の時しばらくはここにいる皆の誰かと一緒の時以外は元の色で任務に当たって欲しい。」


彼女が頷くの見て私も頷いた。
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