万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第18章 日輪刀と二人の力・・・そして初任務へ
戸「皆さんが困惑するのも無理はねぇ。里長は滅多に刀を打ちやしません。最後に打ったのは恋柱様の刀です。そして岩柱様や恋柱様、蟲柱様のような特殊な日輪刀を打つに専念というか里長しか出来ねぇ技術です。
もちろんそこのお嬢さんの刀もそうです。
里長からの言葉を伝えさせていただきやす。
”今の見た目は一般的な日輪に変わりはしまへん。
ですが、強度はもちろん切れ味柱の皆様の刀の平均以上。
その上恋柱様までとは行きまへんが、どんな技にも対応できるよう柔軟性もあり、ある程度曲げても折れはしまへん。
そして厚みが皆様よりありますが、重量は蟲柱様の日輪刀より軽いそうです。
何より秘伝の指示書通りやったら、握った時にえらいもんが見えるさかい皆様で実際確めて見てくださいな。”との事です。儂もこの刀がどんな色に染まるか年甲斐もなく好奇心が抑えられんのです。」
絢蘭には難しく、ずっとキョトンとした顔で固まっている。
そんな状況を見て隣に座るしのぶへ促した。
というより、早く里長の打った最高傑作を理解して欲しかったのだろう。
後半は熱が入ったように早口になり、その気迫に押され始めた。
し「すみません!私ったらつい力が入りすぎました。ですが、里長自ら打つこと自体が貴重なのですよ。鉄井戸さんの言葉聞く限り素晴らしい日輪刀だということは間違いありませんね。」
御「そうだね。絢蘭が恐らく、いや間違いなく使うことになる”呼吸”とその日輪刀については、産屋敷家が代々厳重に機密事項として”狗巻凛”に関する書を千数百年保管してきた。同じく日輪刀の”指示書”も同じように歴代の里長のみが存在を知り厳重管理していたはずだよ。じゃあ絢蘭も日輪刀を鞘から抜いて握ってほしい。」
耀哉が笑顔で促すと、しのぶに支えてもらいながら日輪刀を抜き両手で思いっきり握った。
絢蘭は思ったよりも本当に軽かったことに驚いた。
刀は、綺麗に打たれた鉄の色から徐々に変わり始めたのだ。
その色に全員がどよめいたが、一瞬で刀の色に視線が集中した。
刃元から硝子の様に透明色に染まっているのだ。
この時代、まだ硝子は希少な物。
一見すると硝子の刀にしか見えない。
軽く叩きつけたらすぐにでも割れそうだが、もちろんそんな事はない。
通常の日輪刀より遥かに強度が非常に高いのだから。
