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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第17章 9. 同じ志持つ者達 戦うという事の意味


無一郎サイド

なんとか最終選別を無事合格することが出来た。
といってもほとんど絢蘭のおかげだ。
僕は初めから冷や汗が止まらなかったのに、絢蘭はためらいなく鬼を次々に斬り倒していた。
それに選別中の妹は普段と違っていた。
お屋敷では心が幼いせいか、警戒心が高く恥ずかしがりや。
けれど心を許した人だけには笑顔で甘えている可愛らしい女の子だ。
と言ってもその笑顔貼り付けの笑顔なんだけど。

だけど選別中は幼い口調がもどっていて、鬼にも鬼殺隊を舐めて受験した奴らにも容赦ない言葉を言っていた。
多分不死川さんの影響だと思うんだけど。

それでもどんな奴でも理不尽に命を落とす事が嫌みたいで、直前僕に”危ない人を全員助けたい”と頼んできた。
正直僕はここに来てる奴らが殺されようがどうでもいい。
だってその覚悟僕達みたいに鍛錬して挑みに来ているはずなんだから。
だけど絢蘭の悲しむ顔は見たくないし、絢蘭もただ無暗に助けるわけでは無い様だから了承した。

僕ら宣言通り向かってくる鬼を斬りながら、絢蘭が察知した方向に行っては危ない人を助けを繰り返した。

そのうちに気づいたんだ。
段々僕達いや絢蘭に向かってくる鬼の数がどんどん増えている事を。
鬼共の会話から”旨そうな匂い”や”熟れた桃の様だ”という言葉をよく耳にするようになった。
ひょっとしなくても絢蘭の事を言っている?
何故そんな事を鬼が言うのか、ほとんど記憶が残っていない脳から必死に絞り出した。
そして思い出したんだ。
不死川さんの血が鬼にとっては貴重で鬼共を寄せ付けるって。
でも出血していないのに何でこんなに群がってくるのか分からない。

だがある出来事で絢蘭の血は不死川さん以上の効果がある分かってしまった。
それは鬼共囲まれた時、絢蘭が偶々枝にひっかけて指先を切って出血したのだ。
その瞬間周りにいた鬼共が苦しみながら倒れていったんだ。

その後もどんでもなく強い鬼と戦ったけど終わったことなのでどうでもいい。
それより絢蘭の体が心配で、山を下りて胡蝶さん見つけた時真っ先に報告した。


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