万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第17章 9. 同じ志持つ者達 戦うという事の意味
しのぶ達の話を聞き2人は玉鋼が並べてある台に近づいた。
絢蘭はその中から異様に輝く鋼を見つけた。
だがそれは絢蘭にしか見えないようで、無一郎が妹の選ぶ物を見ていたが反応は無かった。
これだけ光り輝いているのに実弥達も無反応だ。
絢蘭は惹かれるようにその玉鋼を手に取った。
無一郎はそれを見届けた後、さぞ興味がないのか手近にあった玉鋼を手に取った。
そして2人とも輝哉達に託した。
輝「お疲れ様でございました。以上で入隊前の手続きは異常になります。お預かりした玉鋼を元にお二人専属の刀鍛冶が日輪刀を打ちます。お日にちが十~十五日ほどかかります。
それまでお体を休めながらお待ち下さいませ。」
し「輝哉様くいな様ありがとうございました。またお館様にもご挨拶お礼に伺います。その際鴉をとばしますのでよろしくお伝えください。それでは私どもはこれで失礼致します。
御二方もどうぞお慈愛くだい。」
しのぶが膝を付くと同時に実弥と義勇も同じように膝を頭を下げ最後の挨拶を済ませた。
絢蘭は気軽に”またねー”と言っていた事に苦笑いを隠せない大人組だったが、輝哉もかなたも笑顔で答えてくれていたようなので特に口には出さなかった。
実「んじゃ帰るとすっか。お館様にも速く無事な姿をお見せしないといけないし。」
そう言うと実弥は絢蘭の前に背を向けてしゃがんだ。
『ん?さねみ兄どうしたの?』
実「どうしたのじゃねぇよ。ったく疲れんだろォ。負ぶっててやるから早く乗れ。それにお前らの速度に合わしてたらきがくれちまうからな。無一郎は冨岡に抱えてもらえ。」
『私ならまら…っと、らいじょう…ぶ…だよ。』
無「僕だって大丈夫です。絢蘭にほとんど守られていたので…。」
し「自分達で決めて挑んだとはいえ、初めての場所、初めての人数そして初めての戦闘で、相当気を張っていた事でしょう。もう私達しかいませんし、今ならまだ甘えても大丈夫ですよ。無一郎くんもです。せっかく冨岡さんを連れてきたのに意味がなくなってしまします。」
[ふふ絢蘭は限界の様ね。これからは、何かあった場合無一郎の力が叶ず必要になる。それまでに強くなりなさい。それにあなたも疲れているでしょう。]
黄金の説得もありなんとか下山したのであった。