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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第17章 9. 同じ志持つ者達


NOサイド

この鬼はどうして自身が鬼になり、今殺された現実を考えていた。

どうやらこの鬼は、まだ幼い子供の時に鬼舞辻無惨により鬼にされてしまったらしい。
そして最愛の兄を自らの手で殺め、時間が過ぎると共にその事実を忘れてしまった様だ。
鬼は鬼として長く生きていき多くの人間の血肉喰らう事で、次第に人間の頃の記憶をうしない、より凶悪な存在なる。

その事はまだ断片的だが、絢蘭の瞳でも写し取った。


 『ふーん。子供の時に鬼されちゃったんだ。誰か忘れたけど親玉のせいで。でもどんな理由で鬼になっても、人を殺していい理由なんてどこにもないんだから。でもあの世でお兄ちゃんにあえるといいね。』


その時消えかけた鬼を囲うように、銀箔の暖かい膜がうっすらと包んだ。
絢蘭本人は意識はしてなく無自覚で、この鬼が地獄に落ちないように導いたのだ。
そのおかげあの世で探し続けていた兄再開することが出来たのだ。

この選抜で絢蘭の”十二眼”の成長や新たな力の覚醒を果たした。
今後より剣士としても、”万華鏡の姫君”の生まれ変わりとしても成長していくだろう。

鬼が消滅する寸前、彼女瞳はまた新たな者を一瞬映し出したのだ。
その人物は、無一郎と同じくらいの年と思われる少年。
市松模様の羽織をきており、額には独特な痣がある。
そしてもう一人。
おそらく彼の妹だろう。
桃色の麻の葉文様の着物を着ている可愛らしい少女だ。
しかし絢蘭の瞳に移した彼女の口元は、竹筒を加えていた。


 『ん?誰だろう。今見えた男の子と女の子は。あったことあるのかな?まぁいいっか。』


その兄妹の名前は、“竈門炭次郎””竈門禰津子”
後に絢蘭と共にこの世界を変える重要人物であることを、まだ絢蘭は知らない。

そろそろ夜が明けるため無一郎の所へ向かおうとした時、自身の後ろに気配を感じ取った。
だが、絢蘭は警戒せずにゆっくり振り向いたのだ。
そこにいたのは、義勇と共に選抜を受け亡くなった錆兎だった。


 『やっぱりあなただった。呪術を使うせいかな?今のあなたが見えるのは。それでどうかしたの?』


特に驚くこともなく、かと言って興味を抱くこともなく笑顔で彼に静かに向き合った。

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