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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第17章 9. 同じ志持つ者達



手【そうだなァ。特に印象に残っているのは二人だな。あの二人。珍しい毛色のガキだったな。一番強かった。】


鬼の戯言を聞き流していたけど、”珍しい毛色”と言う言葉に引っかかったの。
鬼はもう一人の女の子の事を話しているけど私は必死に記憶を探った。
普段はほとんどの事をその日に忘れてしまっているらしいの。
でも私が大切だと思う事は何故か残っているみたい。
ねぇねが言っていたんだ。
確かぎゆう兄の記憶を見た時に出てきた少年。
ぎゆう兄と仲が良く、共に修行をし共に最終選別を受けた。
その少年は受験者皆を守りにいたが、本人は死んでしまった。
その原因がこの執着染みた鬼のせいで。

ぎゆう兄は自分が柱になっていい人間じゃないってずっと自分を苦しめ追い込んでいるの。
ぎゆう兄は他の柱と同じ様に鍛錬をし、柱としても長く活躍している。
こいつがぎゆう兄を苦しめている原因の一つ。


手【目印なんだよ。その狐の面がな。鱗滝が彫った面の木目を俺は覚えている。あいつがつけてた天狗の面と同じ彫り方。”厄除の面とか言ったか?それをつけているせいでみんな喰われた。皆俺の腹の中だ。鱗滝が殺したようなもんだ。】


おしゃべりが過ぎる。
こっちはこれ以上お前と同じ空気も吸いたくないのに。
それにしても見た目以外もキモすぎる。
鱗滝って言う人に執着しすぎでしょ。
なんだっけ?
こういう奴…あ、ストーカー?みたいじゃん。
まぁどうでもいいけど。

悪いけどこの鬼が言う”鱗滝”っていう人やこいつに食われた子達の子のためじゃない。
顔も知らない人の為に仇をとってあげるほど出来てないから。
ただ、私はぎゆう兄の心がほんの少しでも軽くなるように、こいつを斬り殺す。


ダンッ!


一気に距離を詰めて斬撃を繰り出してみる。
ふむ。
確かに、この山にいる鬼の中で一番人間をくっているせいか、痛み苦しみはするが少し経てば再生する。
という事はいくつもの手を一気に切り落とし、そのまま間髪入れずに首を落とす必要がある…っと。
はぁー。
地味にめんどくさいなぁ。
まだ血気術だっけ?それを使ってくれた方がましなんだけど。

ん?
土からこいつの気配がするね。
よいっしょっと。







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