万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第17章 9. 同じ志持つ者達
『あんたらこそ何言ってんの?そこに強い子いるじゃん。自分が一番怪我しているのに、2人をあんたらから今まで守り抜いた。心は鬼殺隊と一緒だよ。鬼に成り下がった癖にその子を侮辱するなんて。』
【うるせぇなぁ。邪魔すんじゃねぇよ。こいつは滅多に現れねぇ稀血なんだぞ。現れたって毎回争奪で食えるわけじゃねぇんだ。こんな機会次いつ現れるか分かんねぇんだぞ】
『稀血?さっきも言ってたね。てか女の子匂い嗅具とか余計に気持ち悪すぎるんですけど…!花の呼吸 陸の型 渦桃』
体を横向きになるように地面を蹴りその勢いで渦を作り出し、向かってくる鬼どもに放った。
2体はあっけなく塵になったけど1対角度が足りなかったせいで、渦が曲がり切らず頸じゃなく腕が吹っ飛んだ。
失敗した。
鬼どもがあまりにも気持ち悪いこと言うから変に力入っちゃったみたい。
これも反省だ。
鬼の前では感情のコントロールを完璧にしないと。
無の状態でいることが大事。
気持ちを切り替え斬り逃した鬼を追いかけようと思ったけどすぐにやめた。
だって、
無「風の呼吸 伍の型 木枯らし颪」
むいがすぐそばまで来ててむいの方が早く斬れたからね。
“伍の型 木枯らし颪“は高く飛び上がり、上空から斬り下ろし広範囲に突風を吹き荒ぶ様な技。
やっぱり何度見てもむいの風の呼吸は綺麗だなぁ。
新手も消えたし。
実弥兄みたいに強い粗々さとは真逆。
実弥兄がやったらここら辺の木全部無くなっちゃうからね。
でもむい静かにでも急に吹く風みたいに気づいたら鬼の頸が落ちている。
やっぱり風の派生?の呼吸なんだろうな。
『むいありがとう。助かったよ。ごめんね私がこんな鬼を斬り逃したから。』
本当ならむいの手を借りずに済んだのに…。
改めて反省。
無「絢蘭の助けになったんならよかったよ。って言っても絢蘭を追いかけてきたらこいつが現れたから咄嗟に斬ったんだけどね。絢蘭が取り逃すなんてどうしたの?何かあった?」
『えっとね。私がむいと別れた地点で5体の鬼がこの人たちというかあの女の子を狙っていてね。走っている最中鬼共の声が響いてきて、稀血がどうとか50人?100人分の血肉を得られるとか言ってて。それでここに着いたら私も旨そうな匂いがするとか言って気持ち悪くて、変に力んで1対逃しちゃったの。』