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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第17章 9. 同じ志持つ者達



だが、問題はそこではない。
本来1人の剣士に対して1つの呼吸しか扱えない。
柱相当になれば、自らが使う呼吸の派生や根源の呼吸を使える事もあるが、完璧に出せるわけではない。

それなのにこの少女は、自身が使う呼吸とは全く違う系統の呼吸を楽々と綺麗に繰り出したのだ。
流石に風柱の実弥より当然威力は劣るが、それでも並の隊士達よりは充分出ている。
しかも誰からも教わらず、練習もしていない。
ただ、ただ見ていただけで出来てしまったのだ。

こんな事は鬼殺隊の歴史の中でも初めてだろう。
当然現職の柱である3人も何が何だか分からない。
実弥は一旦考える事を放棄して自らに迫る攻撃を、今日初めて呼吸を使って弾き返し絢蘭に迫る。


実「はぁ?風の呼吸だと?っって参ノ型 晴嵐風樹!ふぅ。おい絢蘭何でお前風の呼吸が使えんだ?俺教えてねぇだろ。つうか何で別呼吸が使えんだ?しかもこんな正確に…。」

小「一旦落ち着け不死川。お前の言いたい事は分かるが、一気に問い質せば絢蘭が困惑する。だが、手合わせを見ていて思ったが、まだ幼いのに呼吸を連発しても一切姿勢がぶれないどころか、息切れ一つしないとは。胡蝶がそのような厳しい稽古をするのか?」

蜜「少し前にしのぶちゃんに絢蘭ちゃんと仲良くなるために色々聞いてみたのだけど、稽古は継子に考えている子と同じことしかしていないと言っていたわ。でも確かに不思議よね。私の妹と同じ年頃だけど、比べると小柄だし私みたいに筋力が特別強いって訳でもなさそう。」


質問攻めする実弥を止めに、小芭内と蜜離も絢蘭の元へ行くがやはり先程の事の衝撃が大きすぎて議論を開始してしまった。
絢蘭はしばらく3人の様子をポカーンと見ていたが、飽きてしまった様で足元の小石で遊び始めてしまった。


実「ったくどうなってんだあいつは。聞いた事ねえぞ異なる呼吸を使うなんて。お館様と胡蝶一応冨岡にも報告しねぇといけねぇなァ。それで絢蘭…って何呑気に遊んでんだ?ゆっくりでいいから何で花の呼吸だけじゃなくて風の呼吸使えるようになったのか教えてくれねぇか?」


実弥が呼ぶと『なぁに?』と、気が抜ける返事をするあたり事の重大さが全く理解出来ていない。
本人は何事もなかった様に実弥の元に戻り、嬉しそうに話し始めた。

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