万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第16章 8.守るために…
実弥サイド
実「おい。手が止まってんぞ。誰も休んでいいと言ってねぇぞォ。」
無「…はぁ...はぁ...。はい。すみません。もう一度お願いします。」
こいつは天武の才がある。
俺はそう確信した。
軽く準備運動した後、試しに竹刀を握らせ素振りをさせてみた。
背筋が伸び下半身はしっかり重心がとれている。
振り降ろした竹刀は一切ぶれる事無く、しっかり振り降ろした音までしやがる。
たまに勝手に素振りをして胡蝶に怒られたとは聞いてた。
だとしても素人同然の奴がこんなに綺麗な太刀筋は出来ねぇ。
ほんとは初日であるし、筋力強化を中心に鍛錬させるつもりだったが、こんなもの見ちまったからにはそんなのは一先ずあと回した。
いきなりだが俺相手に打ち込み稽古をすることにした。
まだ威力が全然だが、俺の動きをしっかり見てやがる。
打ち込む場所やタイミングが適格だァ。
そこらの雑魚隊士相手なら勝てんじゃねぇかと思うくらいに。
おっと流石に初日がぶっ飛ばしすぎたかァ。
休憩とらせなきゃいけねぇな。
ぶっ倒れて胡蝶の怒りを買うのはごめんだ。
実「よし。休憩だァ。まだ初日だから仕方がねェが、体力と筋力が足らねェなァ。まぁ俺がいきなり討ち合い稽古を始めたのがいけねぇんだが。無一郎。お前の太刀筋は見事なもんだ。だからつい、どの程度できるか試しちまったくなったんだァ。筋力をつける自主錬内容は俺が紙に書いといてやるから。そうすれば忘れねぇだろォ?それを毎日やれば自然に体力もついてくる。これからは俺との稽古は打ち込みを続け、その後風の呼吸の型を教える。風の呼吸をものにしたら俺と模擬戦だァ。俺も呼吸を使う。もちろん手加減はするが、全力でこねェと大けがするからな?って今一気に言っても意味ねェなァ。まぁ、お前は剣に関しては覚えが速いみてェだ。徐々に難易度上げていくから覚悟しとけ。前にも言ったが弱音を吐いた時点で俺はお前に二度と稽古つけねぇからな。」
無「はい。ありがとうございます。えーっと…不死川さんに稽古をつけて貰えて本当によかったです。厳しいですが、乗り越えれば早く力をつける事ができる。そうすれば絢蘭に守られるんじゃなく守る事が出来るかもしれない。しっかり自主錬もしますのでこれからも稽古お願いします。もし忘れていたら何度だって同じ指示し、お願いします。ただ絶対に弱音は吐きません。」