万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第14章 6.新しい友達
絢蘭の掛け声で犬の姿から巨大な狼に変化。
俺にはもちろんこんな事は出来ない。
元の姿でも充分倒せる呪力があるのに、出番が少ないからという理由でさらに呪力量をあげている。
初っ端から飛ばしているが彼女はなんとも無い様だ。
俺だったらかなりきつい。
でもこの短期間で俺も成長したはずだ。
絢蘭との鍛錬では最初はびびったけど、俺より幼い女の子がはるかに強い事が悔しかった。
当然先生並みいや、それ以上かもしれない。
そんなに強い絢蘭に少しでも早く近づきたい。
今まで津美紀の呪いを解くために、呪術師になりそれなりに力をつけてきた。
だけど絢蘭が俺の目の前に現れてから
”絢蘭の力になりたい。”
”こいつを守ってやりたい。”
俺の向上心を上げた。
この気持ちは恋なのか?
先生にはいつもより厳しく鍛錬を頼んだり、無一郎ともお互い切磋琢磨して強くなったと思う。
じゃなきゃこの場にいる事が出来なかったはずだし。
俺も何の問題もなく雑魚どもの呪霊を倒し終えた。
でも本番はここからだ。
院内から強い呪力をバンバン感じる。
緊張が俺を襲うが、今までの努力の成果をだすためにも落ちつかせる。
恵「…ふー…。」
悟「なに?恵がらにもなく緊張してんの?」
あーうざい。
ニヤつきながらいじってくるし。
精神統一の邪魔だ。
恵「…別にそんなんじゃありませんよ。ただ格上相手なので精神統一していただけですけど。」
悟「嘘だぁ。体ガチガチだし、顔も強張ってるよ。ほらもっとリラックスして!いい感じに力抜けていないといざという時動けなくなるよ。ほら!あの2人見てみなよ。これから呪霊がうようよしているとこへ行くのに、絢蘭は楽しそうだし、無一郎はボーっとしているし。あ!無一郎はいつもの事か。」
恵「はぁ…。」
悟「大丈夫だよ恵。お前はちゃんと実力をつけて、絢蘭達がくるより強くなっている。だから自身もちなよ。」
恵「…はい。」
先生がこうして真面目にほめてくれることは珍しい。
直接は絶対言わないけど嬉しい。
『悟!恵!中行かないの?」
絢蘭の能天気な声に程よく力が抜けた。
悟「ごめんごめん。じゃあ早速病院の中に入ってじゃんじゃん祓い行こうか。」
先生に続き俺達も中へ入った。