万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第14章 6.新しい友達
『さとるの家は高いところにあるんだね。すごいきれい。
だけどお父さんのおうちよりは広くないんだね。」
悟「あはは。こういう建物をマンションって言うんだよ。ここには基本僕と訓練や面倒見ている子以外いないからね。実家はもっと広いよ。お館様の御宅にも負けないぐらい。さて、今日ここに連れてきた最大の目的。伏黒恵君に合ってもらおう。恵ー。あれ?恵どこ行ったんだ?恵?」
どうせ俺の場所なんか分かってるくせに。
俺がこういうの苦手だって分かって呼んでるなこれ。
はぁ…。
しょうがない、早く行かないと余計面倒になるのは間違いないからな。
行くとするか。
恵「うるさいですよ先生。つうか俺がリビングにいるって分かって呼んだでしょ。」
悟「もちろんさ。せっかく僕が天使的に可愛いお姫様とそのお兄様を迎えに行ったのに、出迎えてくれないんだもん。この子達が気を使っちゃうでしょ。ただでさえ繊細なお姫様にとって東京自体も初めてだったんだからね。恵も紳士的にならなきゃダメでしょ。ってことで、こいつが伏黒恵君。前も言ったけど、君たちと高専で同級生になるからね。見た目こんな奴だけどいいやつだから警戒しなくてもいいよ。はい恵自己紹介して。」
いや、あんたの自己紹介で十分でしょ。
兄貴の方はなんかポカーンとして聞いてるのかさえ不明だし、妹の方は先生の後ろに完全に隠れてるし。
俺そんなに怖いか?
それとも極度の人見知りか?
にしてもすげぇな。
何にも考えてないように見えるのに兄貴の呪力量俺の倍以上あるぞ。
さっきと違って今は目の前にいるからはっきり分かる。
それをはるかに超えるのが妹の方だ。
やっぱり先生と同じぐらいの呪力量。
そして特級じゃないかと思うほどの呪霊の気配。
だけどやっぱり一般的な呪霊と違って禍々しさを一切感じない。
11歳の少女が完全に制御している?
呪いの方が、彼女を支配しているのか?
俺にはまだ分からない。
悔しいけど先生後で聞くしかないか。
恵「自己紹介って…。今先生が言ったので十分じゃないですか。」
悟「何を言うんだ恵君。前にも言ったけど、この子達は重度の記憶障害。お互いの事しか、お姫様はちょっと違うけど覚えてないの。家族の事も自分自身の事もね。次の日には前日の記憶もないから。僕を憶えてもらうために、毎日通って毎日同じお話をしてようやく覚えてくれたんだから。」