万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第13章 5.新しい家族と生活
無一郎サイド
僕の頭の中は混乱状態だ。
久しぶりに使ったせいもあるとは思うけど。
何だって?
僕が”始まりの呼吸”を生み出した人の子孫?
本当なのかな?
僕のお父さんはだって…。
あれ?
どんな人だっけ?
そもそもいた?
ダメだ。
全く思い出せない。
今はいい。
僕の事はどうだっていいんだ。
絢蘭の事の方が大変になっている。
僕の祖先より先に呼吸を作りだし、鬼殺隊を作った凄い人だとか。
だけどいい事ばかりじゃないらしい。
狗巻凛っていう人が鬼の始祖鬼舞辻無惨ってやつに惚れられたらしい。
鬼舞辻無惨の討伐に全力で挑んだけど、一瞬油断した隙に逃げられたみたい。
そんな事はどうでもいいと思っていた。
僕達には関係ない話を何故するんだろうと思ったら、隣にいる絢蘭の空気が変わった気がする。
そして信じられない事実を知った。
お館様曰く”絢蘭自身が”万華鏡の姫君”の生まれ変わりである。”
意味が分からなかった。
確かに以上に足が速くて、鬼ごっこをすれば必ず捕まったっけ。
この透き通った硝子のような絢蘭の瞳は僕の自慢でもあるのに。
その瞳が生まれ変わりの証だなんて...。
『”私”の事だよね?お父さんいやお館様。私が”万華鏡の姫君”の生まれ変わりなんでしょ。むいに力を使って治療出来たことも、悟が僕より強くなるって言っていたことも。それに蝶屋敷でたまたま見た機能回復訓練だっけ?訓練とか全然分からないけど、何気なく遊びとして加わって葵ちゃんを捕まえた時は凄い驚かれたっけ。そのあとねぇねを呼んで身体能力?って言うのを調べたら、何故か全集中常中?っていうのが完全に出来てるってねぇねが驚いてたね。この”狗巻凛”っていう人の話をしたのは、私に不思議な力があったり、鬼殺隊の人でも厳しいことを出来ちゃっただけじゃないでしょ?他にも確定的になる確証があるんでしょ?まぁ、お館様の目を見て大体は分かっているんだけどね。この”目”の力も関係あるみたいだし。どちらかというと悟の方に関係あるみたいだし。』
冷静を装っているけど、冷や汗が止まらない。
鬼殺隊の人達もかなり驚いている。
だけど絢蘭は、まるで分っていたかのように答えてた。
いつも幼さを感じさせずに。
僕の知っている絢蘭じゃないようだった。