万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第13章 5.新しい家族と生活
し「少し質問を変えますね。昨日会った出来事を憶えている分だけ教えてください。」
『えっと、ねぇねが来てくれて、わたしやむいを見てくれたでしょ。さねみお兄ちゃんも会いに来てくれた。それからさとるがまたお土産いっぱい持ってきてくれたけどパパ(七海)は来てくれなかったなぁ。後はお父さんたちとご飯たべたり、おにわをさんぽしたよ。』
ここ数日連続で顔を出した人は覚えているようですね。
彼女自身に害がないと判断したのでしょう。
不死川さんは見た目や口調から一般隊士からは恐れられているのですが、根はやさしいお兄ちゃん気質ですからね。
2日ほどは覚えられなかったようですが、何度も妹の様に話し掛けてくれたようすから、彼の本質を読み取ったのでしょう。今では観かけると走っていくぐらいですから。
少し嫉妬してしまいます。
し「これからもゆっくり仲良くなれる人を作っていきましょうね。では、お館様ではなくてお父さんのおうちに来る前の事は覚えていますか?」
『…よくわからない。何もないところでむいが苦しんでいて、わたしがんばったけど、どんどん弱ってくむいを見てくるしかったのはおぼえてる。でもねぇねとさとるが来てくれて、気がついたらお父さんのところにいたよ。』
洞窟で酷い状態で監禁された事は曖昧。
というよりは監禁されている事も、何故あの場所にいたのかも覚えていないようですね。
本人に自覚は無かったと思われますが、無一郎君を助けようとした事は覚えている。
やはり自身の記憶はない。
さらに、自分よりも兄を優先にする傾向があります。
無意識のうちに、絢蘭ちゃんの大切な人を大事にし、助けたいという気持ちが強いようです。
今後鬼殺隊に入り、大切だと思える人が増えたとき、さらに人の死に敏感な彼女がそれを目にした時が心配です。
お館様の話から、絢蘭ちゃんは鬼殺隊を築いた歴代最強剣士の生まれ変わり。
さらに、五条さんの話から生まれ変わりの対象である狗巻凛さんも、歴代最強の呪術師。
しかも五条さんによると、現代最強の彼を優位に超える能力が絢蘭にあるとの事。
これらの話から推測するに、力のある剣士になり柱になる事もありえるでしょう。
ただ感情が混乱し、制御が効かなくなるのではないかが心配です。
追々お館様に相談致しましょう。