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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第12章 4.交渉



耀「すまなかったね。決して本意ではないからどうか許してやってくれないかい?さて、君が言う通り私自身は弱い人間だ。代々産屋敷家は鬼を完全に消滅させるために鬼殺隊を作ったんだ。しかし私を含め歴代当主は呪いの影響で病弱なために短命でね。そのために実弥達の様に強い剣士を育てる事に全霊をかけているんだよ。鬼殺隊の剣士達は特別な刀、日輪刀と言うのだけど特別な鉱石からつくられているんだ。さらに剣士たちは“全集中の呼吸”という訓練して身に付けた呼吸で一時的に、鬼と同等に戦える力を持っているんだ。実際に見てもらった方が早いかな。実弥。庭に向けて軽めに頼めるかい?」

実「か、畏まりました。」


耀哉が鬼殺隊の情報を胡散臭い相手に、話していることを戸惑いながら聞いていたが、突然の指示に普段動揺しない実弥は驚きを隠せなかった。
だが最も信頼しているお館様指示である。
一礼し、庭にむかった。
そして…


実「全集中風の呼吸 壱の型 塵旋風・削ぎ」


庭の端に立つと、鞘から鮮やかな深緑色の刀を抜き握りしめ、独特な呼吸の直後横向きの竜巻が地面を削ぎながら突進する様に、彼が立つ反対側まで一気に凄まじい勢いの一方向に向けた技が放たれた。


悟.七「⁉」

耀「実弥ありがとう。戻っておいで。」

実「御意。」

耀「どうかな?なかなかの技だろう。実弥が使っていた”呼吸”は風。五大呼吸の一つなんだ。隊士によって使う呼吸はことなるんだ。その適正は、まっさらな日輪刀を握ると大抵は確定するんだよ。風の呼吸は日輪刀が緑色に染まる。型を磨き続けると実弥の刀の様に深緑にそまるのだよ。普段から厳しい鍛錬を積み重ねている成果だね。といっても先ほどの技は2割程度で放ってもらったからね。実弥が本気をだしたらこの屋敷は無事ではないかね。」

実「お、御屋形様!買い被りすぎです!」

耀「私が嘘を言わないのは知っているだろ。実弥、そんなに謙遜しなくていいのだよ。君は柱のなかでも上位の強さを持っているが、それに傲慢せずに日々己に厳しい鍛錬重ね、任務も何なりと熟してくれる。自慢の剣士だよ。」

実「勿体無きお言葉です。これからも日々精進してまいります。」

耀「うん。期待しているよ実弥。」


心から尊敬するお館様に褒められたのが照れくさいのか、顔を真っ赤にし俯きながら答える実弥。
そんな様子が耀哉は嬉しいようだ。

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