万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第11章 3.新しい居場所
実「糞がァ。あの時兄貴を見つけることを優先して連れ出すんだった。まさか鬼じゃなく人間が連れ去るとはなァ…。完全に俺の油断だァ。何とか助けてやってくれ胡蝶。」
し「そんなに自分を責めないで下さい。あの日下弦の鬼三体を始め大量の鬼が村を襲ったとき来ました。それをいくら不死川さんがお強いと言っても限界があります。後に宇随さんが駆けつけてくれたそうですが、そこに鬼舞辻が来ていたんです。一般人の悪意まで気が回せる人なんかいないはずです。こうして命を頑張って繋げて生きていてくれたのですから、もっと誇っても罰は当たらないはずです。」
実「ああ。そうだなァ。こうやって生きていてくれてほんとよかったァ。」
塵屑野郎が絢蘭を狙っているなんざ許せねェ。
御館様の話によると絢蘭の先祖が関係しているみてェだがァ。
どんだけしつけェ野郎なんだァ。
御館様は鬼殺隊に入れるのはこいつら次第と言ってたがそんなのは関係ねぇ。
俺が絶対守ってやる。
し「ほんとですね。必ずこの子達を回復させます。ただ2人とも1年前のあの日が原因でこの子達以外の記憶を全て失ってしまっています。無一郎君関しては絢蘭ちゃんとの出来事以外を覚えることが難しくすぐに忘れちゃうみたいです。自分の鬼を傷付けた鬼を朝まで殺していて、鬼への強い怒りと大切な兄を目の前で亡くしたことが、心に大きな傷をつけたようです。絢蘭ちゃんに関しては目の前でもう1人の兄有一郎君を救えなかったショックと鬼舞辻への恐怖、これ以上大切な人を失いたくないという悲しみから、自ら兄達の存在以外の記憶を消し、同じ目に会いたくない事から7歳の状態で心が止まっています。」
はぁ!?
記憶喪失だとォ?
兄貴の方は分からなくもねぇが、絢蘭に関してはどういう事だ?
自分で記憶を消しただとォ?
あいつの力が関係してんのかァ?
じゃねェとできるわけねェ。
つうか胡蝶はなんでこいつらの記憶喪失だって分かったんだァ?
実「…。そりゃァ大事な兄貴目の前で襲われ瀕死の状態な姿みりゃァ、ただじゃすまねェだろうなァ。つうか胡蝶。何でこいつらの記憶喪失の状態詳しいんだァ?いくらお前でも、原因まで分からねぇだろォ?」
つい険しい表情で問ちめちまった。
そしたら胡蝶は、一呼吸ついてこの状況を話し始めた。