万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第11章 3.新しい居場所
クソッ!!
結構近くに隠されてたんじゃねェかよ!
俺があの日無理にでも探していれば。
もっと慎重になっていれば1年も苦しい思いさせなくてすんだんじゃねェかァ。
悔しさと無力さに苛立つ。
頭に血が登り思わず畳を殴り付けたくなる。
だが御館様の独特の声が昇った血を沈めてくれる。
実「……勿体なき御言葉です。」
御「実弥の活躍には本当に感謝しているんだ。何か特別に贈らせてほしい。それでね。実弥に来て貰ったのにはもう1つ理由があるんだ。前に絢蘭が始まりの呼吸の剣士の祖先で、鬼殺隊の要となった狗巻凛の生まれ変わりで、他にも不思議な力があると話したことを覚えているかい?」
実「はい。確かその力で何か膨大なもの命を懸けて封印したんですよね。その力がその少女にもある可能性があるとお聞きしました。その事がどうかしたのですか。」
御「うん。実はね、鬼殺隊が人のために鬼を滅しているように、その不思議な力で鬼ではない別の人に危害をもたらす者を退治している組織があるんだ。彼等の事を"呪術師"と言うみたいなんだ。その呪術師の中で最強と呼ばれている男が村に向かっているみたいなんだ。」
実「!!と言うことはその連中に連れ去られると?」
御「分からないんだ。何が目的であの村に向かっているのか。中々情報がつかめなくてね。悪い人達ではないし、しのぶ達の方が先に着くからいきなり連れ去られることはないと思う。だけど、彼等が絢蘭の力を感じ取ったらただで帰るとは思えない。私は絢蘭や無一郎はここで保護したいと思っている。本人達の希望があればいずれは鬼殺隊に入隊させてもいいと考えている。だから両者にとっていい方法をここで話し合いたいと思っているんだ。その話し合いに当事者として、実弥にも参加して貰いたいんだ。」
実「此所と言う事は、本部でですか?得体のしれない連中を連れてくるのは危険すぎます。」