万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第11章 3.新しい居場所
あ「ご丁寧ありがとうございます。皆様こちらの御部屋でお休みながら今暫くお待ちくださいませ。胡蝶様。御布団や医療道具一式を揃えてありますので、お疲れの処申し訳ないのですが、無一郎様方の治療を宜しくお願い致します。それと不死川様が既に到着され、中でお待ちになっておられます。今回の件につきましての説明も粗方させていただきました。」
し「承知致しました。ご配慮ありがとうございます。早速彼等の治療をさせていただきます。不死川さんもいらっしゃるのですね?それは良かった。」
『ねぇね?しなず…がわさんって?』
緊張気味な絢蘭が問う。
しのぶは絢蘭の目線までしゃがみ、優しく答える。
し「不死川さんはお顔が少し怖いのと傷だらけですが、とても優しいお兄さんですよ。1年前から誰よりも絢蘭ちゃん達を心配し、任務の間にずっと捜してくれていたんですよ。後でお礼を言ったら喜ばれますよ。」
『うん。ありがとーって言ってみる!』
あ「不死川様はあの日の当事者でもございますから、余計に責任を感じてしまったのでしょう。ほぼ休まず捜索に当たり今回の成果に大きく貢献されました。絢蘭様方にお会いになるのを、心からお待ちにしていると思われますよ。さぁ御部屋へ御入りくださいませ。耀哉が到着するまでお休み下さい。私はここで一旦失礼させて頂きます。」
そういうと部屋の戸を引き、一歩下がり頭下げた。
促され中に入ると、白髪の短髪で背中に大きく殺と書かれた羽織を纏う青年が座っていてた。
彼が不死川実弥である。
し「不死川さん。こんにちは。お待たせてしてすいません。無事彼女達を保護できました。」
実「あ゛ー?胡蝶かァ。いや待ってねぇよ。俺の代わりに行ってくれて助かったァ。冨岡の野郎が行ったってのは気にくわないがしゃあねェ。確か絢蘭だったかァ?悪かったなァあの時そばにいたのに守ってやれなくて。見つけるのにこんな時間くってェ。お前ら2人ともよく頑張ったなァ。もう安心しろ。もう糞な村人は追ってこねェ。安心しろォ」
しのぶの声に怠そうに答える実弥だが、すぐ絢蘭の所へ向かい腰を下ろし、普段の実弥とは思えない位穏やかな表情と声色で話掛けていた。
まるでもうこの世にはいない自身の妹に話しかける様に。
優しく頭を撫でながら。