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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第9章 新章 1.暗黒に輝く2つの光



あらあら。
冨岡さんが感情を露にして怒鳴る所を初めて見ました。
怒れたんですね!冨岡さん。
って感心している場合ではありませんでしたね。
うっかりです。
でも冨岡さんの言う通りです。
まだ赤子である絢蘭ちゃんを見捨て、保護されれば家族ごと迫害し、村が襲われれば彼女のせいにしてこんな洞窟の奥で監禁するなんて許せません。


し「ちゃんと無事ですよね?子供達は。」


もっと冨岡さんにお説教してもらいたいですが、子供達の安否が一番です。
この人達が逃げてきたということは、まだ生きているでしょうが、健康状態が最も不安です。


村1「何なんだお前ら。色々聞いてきたと思えばいきなり怒鳴りやがったり」

村2「まさか俺達じゃなくてあの餓鬼どもを助けに来たのか?」


あら?
驚きの中の怒りも見えますね。
そうですよ。
悲鳴が聞こえたから駆けつけただけで、傷後から鬼の気配はありませんし。
さっさと薬だけ渡して奥に行きたいんですがね。


し「そうですね。私たちの本来の目的はこの奥で、貴方達に監禁されている子供達の救出です。その最中に貴方達の悲鳴が聞こえ駆けつけました。でもお陰で何故子供達が拐われ監禁されているのかよく分かりましたよ。貴方達の身勝手な偏見のせいだと。」


村1「身勝手てな偏見だと?」


し「ええ。今もこうして貴方とお話している間に子供達の容態が心配です。察するに充分な食事や水分を与えていないのでしょう。さらにこんな衛生面が悪いところに1年近くも監禁とは。病気を患っていない方がおかしいです。貴方にはこのお薬を渡しますので、速くここから退散願います。」


私は、額の血管が切れそうなのを抑え、張り付けた笑顔で薬を渡しました。一秒でも速く立ち去るように。
しかしこちらを睨みつけながら動こうとしません。
どうしましょうか?


義「戯け者!今は知らぬが、一年前の出来事はその子供にお前らは救われたのだぞ。それを見た目だけで勝手に迫害し今もなお俺達の邪魔をするか馬鹿者が!二度と化物に襲われたくなければ今すぐ立ち去り子供達の事を誰にも言うのではない。さもなくば、ここで俺が一生口の訊けないようにしてやる。」


冨岡さんが日輪刀を握り直し睨めつけた瞬間、さっきまでの勢いを失い青ざめた顔で逃げちゃいました。
怒らない人程怒らせると怖いとは本当のようですね。
オホホ
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