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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第9章 新章 1.暗黒に輝く2つの光


しかし村人にとっては、記憶がないと言うことは怒りを覚えることにしか聞こえなかった。


村1「記憶がねぇだと!お前のせいで家族や村連中が化物に襲われたんだぞ!お前が腹いせに呼んだだろ!」

村人の怒号が絢蘭に向け響き渡るなか、無一郎が発した。


無「ねぇ。村が襲われたんだか、化物に襲われたか知らないけど、絢蘭のせいにする証拠はあるの?第一僕の体を見る限り僕も化物とやらに襲われたみたいだけど、絢蘭が僕にそんなことするわけないじゃん。馬鹿じゃないの?腹いせで僕達をこんなとこに縛り付けるって意味がわからない。」

無一郎が無表情のまま淡々と全うなこと言い出し、後退りする村人達。
しかし…。

バチンッ

怒り狂った村人の独りが、無一郎の頬を思いっきり殴った。


『!!ッむい!』

無「だ…大丈夫だよ。絢蘭は僕が守るから。」


口を切りながらもいつもの優しい口調で絢蘭を落ち着かせる。
"僕が守るから"という言葉は兄だからなのか恋していたからなのか、無一郎でさえも分からずとっさに出た言葉だった。
無一郎のすぐ隣にいるのに縛り付けられているせいで手が届かず、腫れた頬を治せない絢蘭。


村1「ふざけんな!糞餓鬼が!何ならお前らももう一人の所へ送ってやろうか?」


殴った村人は、額に血管を浮かべている。
だがそんな表情を見ても、記憶のない無一郎と実体はないが有一郎が側にいる絢蘭達には意味が分からなく、再び首を傾げるだけだ。
その仕草が、馬鹿にされと思い込んだ村人が再び殴りかかろうとしたのを、別の村人達が止める。


村2「おい!ちっと落ち着っけって。さすがに死んじまう。女とは違うが、化けて呪われても困んだろ!」

村3「そうだ。どうせここなら近いうちに死んじまうだろ。おいお前らも飯だ。いいか。3日に2度朝と晩飯持ってきてやるから有り難く食え。」


そう言って、とても二人分には少ない食事を置いて村人達は出ていった。


『むい…。ごめんね。私のせいで…』

無「絢蘭のせいじゃないよ。僕が守るから。二人で頑張ろう。」

無一郎の言葉に頷き二人で食事を始めた。




















二人が助けられたのはそれから約1年が経とうしてた頃だ。

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