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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第6章 6章 砕けた硝子の意味



やはり善良奴ほど、酷く傷つくと改めて思い直す実美。

この世の不条理を…。

最強だと言われた彼女でさえも、心を痛め鬼狩りをやめてしまうのだから。

鬼なんかに優しさは無用だ。


御「彼女はその後、もう一つの任務に集中するようになり、ある日に鬼で言えば鬼舞辻と例えればいいだろうか。彼女と同じ職を持つものが一斉に掛かっても倒せなかった者を、自らの命とともに封印したと聞いている。彼女は亡くなってしまったけど、命がけの封印は成功したと聞いている。」

実「!!ッ」

まさか自分の命を投げ出して封印するとは。

どこまで、他人の為を思っているのか?

果たして同じ状況の時に自分は確実に亡きものにするのではなく封印のために命を捧げられるか。

無理だ。

確実に亡きものとすることが、出来るなら命を捨てる覚悟はできている。

だけど彼女とった方法は決して自分には出来ない。


御「彼女の死亡後何人か、同じ目を持つものが産まれたみたいだけど、皆彼女より遥かに劣るようだったんだが、九年前に絢蘭が誕生したんだ。絢蘭は赤ん坊でありながら狗巻凛以上の瞳の輝きを持ち、僅かながら力も得ていたようだ。しかし、狗巻家は絢蘭の姿に危機感を持ち、封印が解かれるかもしれないと絢蘭を亡きものにしようとしたんだ。」

実「まだ赤ん坊をォ!?何を考えているやがるゥ」


思わず口調が戻る実美。

封印したものなんて知らないが、何の証拠もないうちに殺そうとしたことへ強い怒りを覚えた。


御「私も詳しいこと分からないけど、実弥が思うようにまだ赤ん坊であった絢蘭を亡きものにしようとした事へは、どんな理由があろうと決して合ってはいけないことだ。」


御館様は珍しく、怒りを表情に表している。

それは純粋に罪のない赤ん坊が殺されようとしたことにか、力のある赤ん坊を無駄にしようとした事にかは分からない。


御「ただ、絢蘭の実の母親が絢蘭を連れ逃げ出した事によって絢蘭の命は守られたんだ。だけど、親子で新たな出発しようと時、不運にも母親が山で事故に合って亡くなってしまったんだ。」

生まれてからなんて残酷な運命を渡ってきたのだろうか。

思わず胸が痛くなる。


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