万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
『!!ッ』
有「どうした?」
突然感じ取ったまがまがしい気配。
あまりの恐ろしさに、体に緊張が走り震え出す。
ゆうが心配してくれるけど、返事をするそんな余裕はない。
鬼には変わりない、がさっきの奴と比べ物にならない強さ。
ここからでも分かる殺傷能力に威圧感。
確実に私も殺される。
どうか外にいるむいだけでも助けなきゃ!!
どうして今日に限って化物がしかも強い奴ばっかり来るの?
恐怖と怒りと焦りで考えがまとまらない。
まずゆうに伝えなくちゃ!
『…。ゆう…。落ち着いて聞いて!はぁ…はぁ…。またここに鬼が来る。…すぐに。』
有「!!ッ。って大丈夫か絢蘭?体は震えているし、顔色も悪いぞ。そんなに強い奴がここに来るのか?」
明らかにゆうの方が冷静だ。
そうだよね。
こんな状態の私に言われれば、ゆうは真っ先に私の心配をしてくれる人だ。
今にも威圧感と恐怖で吐きそうだが、何とか堪え深呼吸をする。
『…ふうー。ごめん。ありがとう。…。ゆうの言った通り物凄く強い。さっきの鬼でさえ、今向かって来てる鬼に比べると塵切れ以下。例え戦っても今の私には髪の毛一本触れない。でもゆうは殺させない。多分私の血が原因だから、狙われるのは私だけのはず。だから決してその鬼に…』
ブワン
無【"逆らうな。"さすがだな。まだ幼いのに,よく判断し理解している。】
まさに言おうとした言葉が懸念していた鬼に言われた。
いつの間にこんなに近づいたの?
気配はまだ少し遠かったはず。
それにしてもすごい威圧感だ。
震えが止まらないでいると
無【どうして震えている?】
バタッ
お前のせいなんて口が裂けても言えない。
そんな事を思った時後ろで倒れる音がした。
嫌な予感が走る。
「!!ッゆうー!」
急いで振り向いたらゆうが倒れている。
結界はちゃんと張ってたはず。
まさか奴が結界を破ってゆうを…。
最悪な状態が頭に流れる。
無【安心しろ。殺してはいない。眠らさせただけだ。】
その言葉を信じるしかない私は、ゆうの口元と心臓に手を当てる。
良かった。
少し弱いけど生きもしてるし心臓を動いている。
でも…
『…ど、どうして…殺さなかったの?』
威圧感は凄いが、何故か殺気を全く感じない。