万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
有「泣かないでくれ…絢蘭俺はこのまま死ぬが最期はお前の笑顔がみたい…。俺が死んでも、お前の側にいる。お前を絶対守ってやる。絢蘭がもし俺の事を想ってくれるなら、お前の心の中に俺はいる。…絢蘭の気持ちを直接聞かせてくれないか?」
力のない手を頬に添えるゆう。
ゆうの体はすでに冷たくなり始めている。
だけど何故か、頬に当てられた手から優しい温もりを感じた。
私も、ゆうの頬を両手で優しく包み込み、気持ちを伝える。
『ゆう…。私もゆうの事が大好きだよ。勿論家族としても、一人の格好いい男の子として好き。ゆうはいつも、私を気にして声をかけてくれた。私が、村の人から酷いことを言われ時、自分の事のように怒り、大人相手でも私を守ってくれた。それが嬉しくて、格好よくていつの間にかそんなゆうを見るとドキドキしていた。私はまだまだ子供だから、この気持ちが恋してるって気づいたのは最近なの。でも気づいてから、よりゆうの支えになりたいと思ったし、助けたいと思たのに…』
助けることが出来ない。
その現実にまた涙が出てくる。
有「ありがとう絢蘭!」
『!!』
ゆうの抱き締める力が強くなり、お礼を言われ驚いた。
なんで"ありがとう"何て言うの?
私はゆうを助けることが出来ないのに…。
有「絢蘭?また自分を責めてるだろ?」
抱き締められながら言われてしまう。
『…うん。』
有「今回のことは、誰も悪くないんだから自分を責めるな。絢蘭の力があるから、こうやって最期を大好きで大切なお前と迎えことができる。しかも好きな相手も俺を好きと言ってくれた。もし、お前の力がなかったら一人でとっくに死んでたんだ。絢蘭のお陰で人生で一番幸せな日になったよ。」
そう笑みを深め本当に幸せそうな表情をする。
ついさっき鬼に襲われ命を奪われることになったのに。
そんな表情を見て私は覚悟を決める。
『私も凄く幸せだよ。ゆうに出会えて本当に良かった。私を今まで守ってくれてありがとう。私を好きになってくれてありがとうこれからもずっと大好きだよ。』
涙は止まらないが、ゆうが好きと言ってくれた笑顔で答える。