万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
頸を落としたが、日輪刀ではないため消滅はしない。
それはさすがに分かっていたようだ。
絢蘭は、すぐ再生及びくっ付けさせないために、鬼の頸を蹴り上げ細斬りにし、呪力で鬼の胴体と反対方向にぶっ飛ばす。
鬼はそんな状態でも話せるようだ。
【てめぇ。この俺を侮辱しやがって!今すぐぶっ殺してやる。】
後ろから聞こえてくる。
こんな屈辱は味わったことがないのだろう。
鬼は怒り狂いながら血気術を放つ。
【俺の血気術から逃れた鬼狩はいない。更にこの村で人間を喰い漁ったからなぁ、威力桁違いだ!血気術 炎鳥鋭火!】
炎鳥鋭火。
鬼の両手から、最大六羽まで出せる。
見た目は字の通り、炎を全身弐まっとた鳥で、相手に大火傷を負わすか斬られるまで、相手にまとわりつく。
また鳥自身の炎は百度近くあり、異常に暑苦しく、鳥に側で呼吸をすると、喉に火傷を負ってしまう可能性がある。
さすが元十二鬼月だけではある。
それに加え、今回新たに強化されている。
今まで鳥の羽には炎しかなかったが、鋭い刃が光っている。
少しでもかすれば深手になり、そこに火傷も覆ってしまうと、動けなくなってしまう。
有「絢蘭!危ない!」
鬼に関して全くの素人である、有一郎にも分かる殺傷能力。
思わず叫ぶが、絢蘭には聞こえていない。
それどころか、飛び回る鳥達と絶妙な距離を取りながら、斬って行く。
どうやら血気術には呪力が効くみたいだ。
六羽いた火の鳥はあっという間に消滅していった。
勿論絢蘭に傷一つない。
参【ば、馬鹿な!俺の血気術をただの刃物で消し去っただと!?お前は一体何者だ!】
呪力何て知らない鬼は、ただの包丁で血気術を破られたと思い込み大混乱だ。
そもそも彼女より強いはずの鬼狩を殺してきた血気術だ。
それを目の前にいる幼い少女が、日輪刀を使わず無傷で消し去った。
とても人間とは思えなかった。
絢蘭は鬼に構うこと無く、再び呼吸を整える。
『__の空間 無限量華』
呟いた瞬間、高く飛び上がり全身を使い包丁を広範囲に振り払った。
同時に、鬼を中心に強い風にが吹き付け、その中に輝く硝子の破片。
そして破片が刃物様に全方向から切りつける。
風が止んだときには、鬼は何当分が分からない程バラけていた。