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万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】

第6章 6章 砕けた硝子の意味



有「あ…りがと…う…。もう…いいん…だ…。お…前…達が…そう思…って…くれ…てたと…知…れた…から…充…分…。そ…れに…最期…に…絢蘭…の可…愛い…笑顔が…見…れて…俺は…救…われた…。最期…に…一つ…だけ…我…儘を…言…わせて…くれ…。絢蘭…に…俺…の想…いを…聞いて…欲…しい…。」


笑みを浮かべ、彼女への思いを伝えるためか、辛そうだが真剣な表情になり、有一郎の目に強い光が宿る。

その表情を見た絢蘭も決心を固め、より強く手を握る。


『そんなことない!最期何て言わないでこれからも何でも我儘言ってよ!それに私の想いも聞いて欲しい。』


死を認めない彼女に苦笑いを向けるが、最期に、二人で寄り添い話す時間は、有一郎にとって最も幸せであった。

だから悔いのないよう自分の想いを告げようとした。


『!!』


だがそんな時間も奪われてしまうようだ。

絢蘭の表情が険しくなり、視線が玄関の方へ向けられる。


『…ゆう。すぐにまた化物が来る。ゆうを襲った奴とは別。結構強いかも…。でも大丈夫。絶対ゆうは私が守るから!』

有「!!」


驚く有一郎の手をそっと離す。


『まずは、これ以上ゆうに傷を負わせないようにしなきゃ!さっきも初めてのことが出来たんだ。大丈夫。想像して…。』


自分に言い聞かせ有一郎を守る術を考える。

そして有一郎を助け守りたいと言う正の力を掌に集め、有一郎包み弧を描く。


『出来た!!これで奴が攻撃してもゆうには当たらないはず。多分ゆうの姿も奴から見えないはずだから静かにね。声は隠せないから。どう?少しは呼吸しやすいと思うんだけど。』

結界だ。

淡々と新しい力の使い方を、考え実行する絢蘭に驚きが隠せないが、確かに呼吸が楽になっている。


有「大丈…夫だ。だいぶ楽になった。ありがとう絢蘭。でも無理するな。無理だと思ったら逃げろ!」

『大丈夫だよ!ゆう。』


笑顔を向ける絢蘭だが、実際は焦っていた。

今まで対峙したのは呪霊だが今回は違う。

鬼だ。

勿論日輪刀があるわけなく、呪術では鬼は滅せない。

ただ考えても仕方がない。

武器になる長包丁を構えた。

そして


【見つけたぞ稀血の娘】


目に下弦参と写る鬼が現れた。
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