万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第6章 6章 砕けた硝子の意味
思ってたより時間がかかってしまった。
やっぱり相手の強さとか、もっと素早く判断できるようにならなきゃな。
修行しなおさないと!
そんなことを考えながらゆう達の元へ急ぐ。
家まで後三分の一のところで微かに臭ってきたものに思わず足が止まってしまった。
血の臭い…。
今通っている道沿いには私達の家以外、民家はない。
…。
ゆうかむいの血の臭いだ。
いや二人の分の可能性だってある。
頭に過る最悪な事態に冷や汗と震えが止まらない。
決めつけるの速いぞ絢蘭。
諦めちゃだめ!
私は目がいい。
視力は勿論、さっきの化け物や人の感情を見ることができる。
それに私は"万華鏡の姫君"の生まれ変わり。
力があるんだから、見ようとすれば少し遠くたって家の様子が見れるかもしれない。
夢でしか見れなかった未来が、すぐ見れたんだ。
今さっきまで悩んでいたこの力を信じて目を閉じる。
今見たいものを強く想像。
そして思いっきり目を開ける。
『見えた!さすがに影しか分からないか。家に一人。化物はいないけど…。物置ら辺にもう一人と化物!?しかもどっちかが化物を倒そうとしている!』
本当に見えた事に感激している場合じゃない。
私が見えたのは影だったからどっちかがどっちか分からない。
ただ家にいる方が命の危機にある可能性が高い。
倒れた状態で、ほとんど動きがない。
それにはっきりとは見えなかったけど片腕が失くなっていたような気がする…。
でもまだ生きている。
今すぐ行けば間に合うかもしれない。
いや!絶対間に合わせる。
絶対死なせない!
今度こそ助けて見せる!
再び足を動かした。
『待ってて。』
届くように呟き速度最大限にあげて家へ向かった。