• テキストサイズ

【NARUTO】月影の恋人(R18)

第10章 2人きりのバースデーパーティー


 
「え!?来週が誕生日!??」

「はい、そう伺ってます。ご馳走は何がいいかご相談を……」

「えええええー!!!」

「ご存じ、なかったですか……?」

「はい……」

シュンとなってしまったわたしに、お手伝いさんのコウさんが笑いかける。

「提案なのですが、一緒にお夕飯を作りませんか?」

「え……?」

「すべて、とはいきませんが包丁を使わないご馳走を考えてきます。だから火影様のお誕生日のお祝い、一緒に作りましょう」

「お願いします!!!」

わたしは座っていた椅子から立ち上がると、コウさんの手をガシッと両手で掴んだ。

「はい」

コウさんはニコリと笑って頷いた。

うちに来てくれるようになって1ヶ月余り。
初老のコウさんはすごく穏やかな性格で、お料理だけでなく、掃除や洗濯、家事のことをわたしにたくさん教えてくれる。わたしにとっては、ここで生活していくためになくてはならない存在になっていた。

「ではまた来週」

できたおかずをタッパーに小分けに入れ冷蔵庫に仕舞うと、コウさんがペコリと頭を下げて玄関へと向かう。

お礼を言ってコウさんを見送ると、わたしは急いで身支度して外に出た。

なんで誕生日とか大事な日、教えてくれんかったんよー!!
カカシのことやから、絶対誕生日やって忘れてるんや……
自分のことにはビックリするくらい無頓着やし。
でも、今はとりあえずカカシの誕生日を目一杯祝うことだけを考えよう。

喜んでくれるといいな。

わたしは9月になってもまだまだ暑い昼下がりに、足早に商店街へと向かった。


/ 93ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp