第3章 奥さんの体調
『千菜、熱何度だった?』
「38度3」
『結構高いな』
「う…ん…」
『頭以外にしんどいところは?』
「喉とお腹」
『ほぼ全部じゃん』
「足寒い」
『靴下取ってくる』
「ありがと」
病院に早く連れてかないと
亮葉実家に預けよ
保育園に送っても良かったけど
迎えに行ける状況か
分からないし、いいか
ᴸᴵᴺᴱ[母さん、千菜が体調悪くて、
病院に行くから亮葉預けてもいい?]
[あら、千菜さん大丈夫?
全然大丈夫よ!待ってるわね]
……………………………
「パパ、ママどうしたの?」
『しんどいんだって』
「大丈夫?」
『大丈夫だよ
でも念の為に
お医者さんに見て貰いに行くから
おばあちゃんの家で、待っててくれる?』
「わかった」
病院に行く用意しないと
亮葉預けた後………
「あのね、亮太に言ってないことがあるの」
『?』
「あのね…」
病気か、なんかかな
『ゆっくりでいいよ』
「あのさ、亮葉が前に
欲しがってたものがあるでしょ」
『ん?剣のこと?』
「それは、2番目でしょ?」
『1番目は確か…!?』
「思い出した?」
『兄弟』
「そう、でね
それを叶えてあげられそうってこと」
『まさか!!』
「お腹に、赤ちゃんがいます」
『ほんとに?』
「嘘ついてどうすんのさ」
『まじか、嬉しい』
「私も、嬉しい」
『ちなみに、今何週目?』
「今ね、8週目」
『いつから、わかってたの?』
「1週間前」
『その日に
言ってくれたら良かったのに』
「サプライズしたいなと思って
色々考えてたら、このような結果に」
『サプライズじゃなくても嬉しいよ』
「大切にしないとね」
『そうだな』
「楽しみ」
『じゃ、今から行く病院は
産婦人科でいいんだな』
「はい、お願いします」
『亮葉のことを思い出すな』
「だねぇ」
俺、心臓止まりかけた
やばい、嬉しすぎる
保て俺、ポーカーフェイスを