第23章 早とちりも程々に※
まずは食事の際には必ずごはんは二杯食べる。
間食も必ず食べる。
運動もして筋肉をつける。
ただ単に太って、ぶよぶよになっては意味がない。どうせならば鬼狩りの時の基礎体力向上に役立たせつつ、しなやかで女性らしい体つきになるんだ!
でも、一人だけの力ではどうしたらいいのか分からないので本人達に思い切って聞いてみることにした。
食後に食器を持って後片付けをすると、台所にいた三人に声をかける。
「あの…、今、少しいいですか?!」
不思議そうにこちらを向くと、綺麗な顔で微笑まれると、今から聞くことがとんでもない不埒なことに思えてならない。
それでも、意を決して三人に向き合い口を開く。
「どうしたら皆さんみたいな巨乳になれますか?!」
「「「はい?!」」」
精一杯の勇気を出して聞いてみたのに、三人はキョトンとした後に、大きな声で笑い出したので今度は私がキョトンとする番だった。
「あっははははははっ!ほの花さん、っ、おっかしい…!」
「きょ、巨乳って…!!別にほの花さんだって小さくないのに…。」
「それに、天元様は別にそのままでいいんじゃないですかぁ?」
あまりにも3人共が揃いも揃って笑うので、少しだけ不満気に彼女たちを見るとそれに気づいてヨシヨシと背中を撫でてくれるが、気持ちは晴れない。
「ごめんなさい、ほの花さん。真剣な顔をしてあまりに面白いことを言うものだから笑えてきちゃって…!」
そう言って謝ってくれる雛鶴さんを見つめると、自ら理由を話してみることにした。
「…だって…、痩せちゃって…あまりに貧相な体になっちゃったから…。」
「そうですかぁ??全然そんな風に見えないけど…。だってほの花さん、元から華奢じゃないですかぁ!私、羨ましかったですよ〜?」
「えー?そんなーー!私は皆さんのが羨ましいですよぉー。抱き心地も悪いだろうなぁって…。」
チラッと見る三人の胸元はやはり豊かでぽわんぽわん。
宇髄さんがどうこうじゃない…。
やっぱりこの胸は女の浪漫だと思う…!
私はその場で一人メラメラと巨乳になろう大作戦を敢行しようとやる気を出していた。