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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※





「ほの花はもう少し肩の力を抜いて考えてごらん?天元は今までほの花を受け入れなかったことがあるかい?」


諭すような声で語りかける産屋敷様の言葉を受け取ると、ゆっくりと考えてみる。
宇髄さんが自分を受け入れなかったこと…?


「…ない、と思います。」

「どんなほの花でも天元は受け入れていたでしょう?そんな彼が本気で継子を解消したいと思ったと思うかい?」


宇髄さんは
隠し事をした時も
自分が勝手に琥太郎くん達に関わった時も
最終戦別に勝手に出ることを決めた時も

いつでも最後は私の意見を受け入れてくれていた。


だから今回も受け入れてくれた…ってこと?



「何があったかは分からないけど…もし、天元が間違いを犯してほの花を傷つけたなら、一度だけ許してやってくれないかな?初めてこんなに愛した女性に出会って天元自身も自分の身の振り方が分からなくて困惑してるんだと思うよ。」

「…ゆ、許すなんてそんな…!悪いのは私で…!」

「きっとお互いそう思っているだけだと思うよ。だから今の継子関係解消の件は今日は聞かなかったことにするね。大丈夫、きっと天元が迎えに来てくれるよ。」


"迎えに来てくれる"か…。
来てくれても…私みたいな汚い女がそばにいることなんて許されるのだろうか。

産屋敷様は宇髄さんのことを許してやってくれと言ったけど、彼の言った言葉を許さないなんてことはない。
そもそも婚約者として愛してもらえたことだけでも奇跡なようなことなのだ。

十分、夢は見させてもらった。


「…産屋敷様、いつもありがとうございます。でも、今回ばかりは自分を許せないので…彼のそばにいることは難しいと思います。」


そう。大好きな彼の隣にいるには自分は汚れすぎてしまったから。


「ほの花?いま、幸せかい?」

急にどうしたと言うのか。突然聞かれたのは今、幸せかどうかということ。
もちろん最高に幸せ!でない、と思うが、いま自分が生きてるのは彼のおかげなのだから、有難くて幸せ……の筈なのに


何で涙が溢れるんだろう。



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