第19章 まだ見ぬ先も君といたい。【其の弍】※
部屋を出た瞬間に、宇髄さんの唇が降ってくるとやはり舌を性急に差し込んできた。
上顎を舌尖で刺激されると体を弄られているように快感で身を捩る。
このまま部屋に連れ込まれて、布団に押し倒されるんだ…とこれから起こることを安易に想像していたのに、部屋に入った瞬間、壁に手をつかされて立ったまま秘所を弄られた。
「え、ちょ、や、あああああっ!!ひ、ぃっ、あああ!」
「あー、マジで無理。この音がずっと俺を誘ってくんの。"早く此処に挿れてくれー"って、な?」
秘所にそんな自分の意思はない。それなのにぴちゃぴちゃとわざと音を立てながら秘所を触られると本当にそこはそんなことを言っているのかもしれないと思わせられる。
「あっ、やぁん、ひゃ、ッッ、ちょ、っ、とまって…、お願い…ッ!」
「…待たねぇ。遠慮しねぇからお前も気にせず先に気をやっちまえばいい。」
「や、だ…、ちょ、っ、はやすぎ、…」
ぴちゃぴちゃと音を立てるだけだった指がぬるりと下着の中に入ってくると迷いなく蜜芽を摘み、私を天国へと誘った。
「ひ、やぁあああああっ!!っ、は、ぁ…っ、や、ああ…っ、は、」
入室してからわずか数分の出来事過ぎて私の頭はついていかない。あまりに早々に絶頂を迎えすぎたことで状況も判断できずに体を壁にもたれさせて震わせることしかできない。
それなのに余韻に浸っている間にも後ろから宇髄さんに隊服を脱がされていくのに気付くと次の刺激に向けてごくりと生唾を飲む。
(…も、もう…?)
あまりにもどんどんと進められる情交に宇髄さんが"我慢できない"と言っていたことを思い出させる。
上着から腕を抜かれると、中に着ている下着をモスリンごと剥ぎ取られる。
そうしてしまえばまろび出る乳房が彼の手に受け止められてまんまとそれを揉みしだかれた。
「や、ぁん…っ、」
「やっぱ腕組まれた時の服越しの感触より生のが派手にいいな。吸い付くみてぇ。」
「な、なにいって…!?」
「んー?こっちの話よ。やっぱほの花の体は最高ってこと。」
息も絶え絶えな私に宇髄さんの余裕そうな声が頭から降ってくる。
顔が見えないのは不満が溜まるが、今はそんなことを考える余裕もなく、ただただ胸の愛撫を感じることしかできない。