第18章 まだ見ぬ先も君といたい。※
「そんなマジでクッッッソどうでもいいことで怪我して来たのが死ぬほど腹立つ。」
「は、はい。すみません…。」
「はい、お仕置きー。」
「ちょ、い、今のは宇髄さんの圧が強くて…!!無し!今の無し!!お願い、宇髄さんーー。」
怒ってるというか呆れていると言うか…兎に角めちゃくちゃ機嫌が悪い。
確かに要らぬ情けだったとは思うけど…。
「苛つくわー。派手に苛つくわー。そんで?この頬も自分でぶつけたっつーのか?阿呆ほの花。」
「…え、あ、えと、これは違うよー!転んで顔面怪我するなんて間抜けなことしないよー!」
「そうだよな?俺もそう思ってた。じゃあ此処だけどうやって怪我したわけよ。」
「え……?と、ちょっと、思い出せない…ような。」
「お前、都合悪くなると記憶喪失になる病気なんか。」
私はどうしてこうも墓穴を掘るようなことを言ってしまうのだろうか。それこそ病気だ。
宇髄さんの勢いに目を逸らしてしまうが、顔を掴まれて目線を絡ませられる。
「ん?どうしたんだ?此処は。」
「……ひ、平手打ちされました。」
「ぶっ殺すからどこのどいつか言え。」
「し、知らない…聞くの忘れた。」
「本気でお前のこと阿呆だと思うわ、俺。」
にんまりと笑っている宇髄さんだけど、目は笑ってない。それどころか先ほどからピリピリと痛いほどの殺気を感じている。
これ、もし相手の名前を知っていたとしても…あ、念書…。
いや、もう知らなかったことにしよう。
本気で探し出して血祭りにあげてしまう気がする。
とん…と、肩を押されると宇髄さんが天井との間に見えて、押し倒されたのだとすぐに気づく。
「…なぁ、今日は俺の言うことなんでも聞いてくれるか?」
「…う、うん…!聞く!何でも聞くから…!」
「…じゃあ自分で脱いで、俺の咥えて、自分で気持ち良くなれよ。絶対触ってやんねぇからな。」
不機嫌そうに顔を歪ませる宇髄さんはかなり本気なのだろう。言われたことを理解するのにかなり時間を要したが、内容は目を覆いたくなるような恥ずかしいことばかりで顔面蒼白だろう。
それでもなんでも言う事を聞くと言ってしまった以上、一度言った事を覆すことはできない。
私は覚悟を決めて、自分の隊服に手をかけた。