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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第17章 君色日和※






謝りたいことがたくさんあったのに先にほの花が謝ってくるものだから完全に出鼻を挫かれた。

遅ればせながらもほの花にちゃんと謝らないと…と思い、肩に埋めている頭を撫でてやり、言葉を選ぶ。


「…俺も、悪かったな。確かに…心配すぎて薬師の仕事だけしてりゃいいって思った時もある。でも、そのせいでお前が傷ついたって言うんなら俺の配慮が足らなかった。ごめんな。」

「………。うずいさんはわるくないよ。」

「…いや、俺が悪い。藤の家に泊まったこともあの女のことを何とも思ってなさすぎてお前に言うことすら忘れてたし、膝掛けの件は予想外だったが…本当にアレはお前に買ったやつなんだ。」


ふらっと立ち寄った店でほの花の好きな薄紅色が目に入り、店主が広げて見せてくれた時に白い花が刺繍されていたので即購入した。
ほの花のことしか興味なさすぎて配慮する気持ちすら失念していたが、其処に邪な気持ちは一切ない。


「…うん、私に買ってくれたんだな…ってちゃんと分かったよ。白いお花付いてたし、私が前に好きって言った色だし…。信じられなくてごめんね。」


…と言うことはほの花はちゃんとあの膝掛けを見てくれたのか分かり、嬉しくて頬を緩ませた。


「いや、分かってくれたんなら良かった。継子だってほの花以外受け入れるつもりねぇし、譲る必要もねぇよ。つーか、譲んな。やめろ。」

「…でも、あやめちゃんは、宇髄さんに…。」

「ほの花、お前が優しい奴なのは分かるが、情けをかけんのはやめろ。お前がどう思ったとしても"俺は"ほの花以外を継子にするつもりはない。」


"あやめちゃん"があの女だと言うことは話の流れで分かるが、コイツいつの間にか仲良くなってたわけじゃねぇよな?
突然出された名前が仲良さげな呼び方だったので俺は冷や汗が出た。

たまにぶっ飛んだ考えが思い浮かぶほの花が自らその女に継子を譲ろうとしているのではないかという仮説が簡単に浮かんでしまう。


万が一にでもそう思ったんなら遠慮深いにも程がある。
ほの花がそこまで気を遣う必要などどこにも無い。

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