第16章 子犬のワルツにご注意を※
襖を開けた手を性急に掴み、引き寄せると口づけをしながら開いていた襖を閉めてやる。
「…宇髄さん、好きです。」
「煽んなって…。」
今日は随分とほの花が積極的に感じた。自ら俺の首に腕を巻き付けてくるので、細腰を引き寄せてやる。
ちゅ、という唇同士が触れて離れる音が心地いい。
触れるだけの口づけも実は結構好きだったりする。その間のほの花がどんどんトロンとした目になっていくのを見るのが好きだからだ。
今日とて、一度目、二度目…と続けていくと五度目くらいには口を半開きにして艶っぽい表情になっていく。
(…たまんねぇんだよ。その顔。)
それを見てしまうと途端に自分の男根に熱が溜まっていき、ギチギチに滾っていくのを感じるのだ。
ほの花の半開きの唇からにゅるりと舌を潜り込ませるとやはりいつもより積極的に自ら舌を絡めてくる。
そんなほの花を見てしまえば、どんどん性急に事を進めたくなってしまうが、グッと堪えた。
──くちゅ、ちゅぱ…
舌を絡ませてから上顎を舌尖で辿ってやれば腰をくねらせて快感に耐えているほの花の顔が見える。
大体いつも深い口づけをすると、秘所から蜜が溢れ出すのは想定内のこと。今、ほの花は溢れ出してきた蜜に困惑しているのだろう。
隊服の上から大きな胸を優しく包み込むとやわやわと弄る。柔らかいのに弾力もあるほの花の胸は好きだが、普段から布面積少なめな隊服で他の男にも見られてしまうのが癪だ。
だから情交の時についついそこに口づけをして痕を残したくなってしまうのだが、毎度毎度あの三人に怒られて人権を失うので舌を這わせると胸元を舐め回してやった。
「う、宇髄さん…、痕は…。」
「分かってる。付けねぇって。舐めるだけならいいだろ?」
心配そうに見上げるほの花を安心させるようにトントンと背中を撫でると、開け放たれた胸元から手を入れて直に胸に触れた。