第15章 君が生まれた日※
首筋に唇を寄せると優しく口づける。
先程は噛み付くような口づけをしてしまったせいで胸元にかけて夥しいほどの所有印が残っている。上書きするように付けた所有印に優しく口付けるとほの花の甘い息が漏れる。
「…宇髄さ、…」
「ほの花、痕しばらく消えねぇかもしんねぇ。ごめんな。」
「あは…、雛鶴さんたちに隠してもらわないと。ふふ。」
「…この家での俺の人権無くなるな…。」
致し方ないとは言え、初めてほの花を抱いた日に所有印を付けすぎてあの三人にドヤされたのはまだ二ヶ月にも満たない。
それなのにまたもやほの花にこんなに己の証を残しまくったならば、暫くこの家で俺は針の筵に違いない。
此処は自分の屋敷であり、主人は自分であるのは間違いないが、長い付き合いのアイツらは無遠慮で罵ってくるのである意味ほの花の最強な援軍と言える。
何ならこう言う時に俺の味方になってくれるのはほの花の元護衛のあの三人だ。
気を遣って俺を立ててくれる姿には心の涙はちょちょぎれるってもんだ。
男同士、分かり合えることもあると思ってくれているのかもしれない。
れろっと首筋を舐め上げると隊服に手をかける。長袖の羽織りで腕は隠れているが胸元は薄い生地で覆われているだけ。
ほの花の体を持ち、それを脱がせると彼女のように純粋無垢な白い下着も外していく。
だんだんと肌が露出されていくことに俺の熱情は全身を轟く。
下半身に至っては先程は吐精したばかりだと言うのに荒々しく猛っている。
(…どんだけ性欲強いわけ、俺。)
そう自分自身を戒めるほどにほの花を前にすると当たり前のようにごく自然に身体が反応する。
彼女を見れば体が勝手に反応するのだ。
一日中床にいて彼女を抱き続けられることができる時間があるのであれば間違いなくしている。
"柱"という役職な以上難しいが、もしそんな未来が訪れるならばこの腕の中に閉じ込めて大事に大事に永遠とも言える時間を共有したい。