第51章 【番外編】そこにあるのは無限の愛※
「ああっ…!や、ぁ、てんげん…!だめぇっ!お、ねがい…!ゆっくり…!」
「ゆっくりヤってちゃ気をやれねぇだろ?溜まってたくせによく言うぜ?」
「そ、それは…!」
彼の言葉は尤もだ。
確かに私はずっと天元に抱かれたかったから。
だが、今更ながらに都合の良い解釈をしてしまえばすっかり彼の情交の激しさを失念していたのだ。
もう既に一度達してしまっている私の体はたった一度のそれで全身の力が抜けて未だに彼に掴まらないとフラフラだ。
このままでは彼のを受け入れた頃には意識を飛ばしているのではないか?
いや、確実に飛ばす。
何なら既に頭が白っぽくなっているのだから。
「や、だ…指…、」
「は…?おいおい…、止められねぇって…。悪ぃけど…」
「違うの…!そうじゃ、なくて…!」
この行為自体を止められたと思ったのだろう。天元の眉を下げた姿が何だか可愛かった。
自分が果てたからもう終わりだなんてそんなことはしない。
だけど、長引くときっと起きていられない。
既に私は虫の息だ。
丸一日抱かれ続けていたことすらあったけど、今はたった一回の情交ですら体がついていけない。
でも、抱かれたい。
どうしても彼に抱かれたいのだ。
「…気持ち、良すぎて意識飛びそう、だから…もう挿れて…?」
「はぁ?!いやいや、まだ入らねぇって…!俺の引くほどデカくなってっから…。痛ぇだけだって…」
「いい、から…!お願い…!痛みごと天元が欲しい、の。」
焦っていた。
早く天元が欲しくて秘所からは止めどなく蜜が溢れてくる。潤滑油としては申し分ない。
確かに蜜路はまだ此処から五分くらいは慣らさないといけないだろう。
天元もそのつもりだったはずだ。
良くも悪くも私の蜜路は彼にとっては手狭らしい。
そして私にとって彼の屹立を受け入れるのは最初から一苦労だった。
彼との情交に慣れて来ても毎回引き裂かれそうなほどの大きさに息さえ止まるのだから。
だが、私は余程必死な形相をしていたのだろうか。
天元は小さく溜息を吐くと勃ち上がったまま私たちの体の間に存在感を見せつけていた屹立を少しだけ扱く。
「…明日は一日中寝てろよ。」
それは了承の意。
私は頷くと彼の首に掴まって腰を浮かせた。